ワークフロー(ベータ版)を使用すると、訪問者が完了することが期待されるタスクを追跡および分析できます。この記事では、これらのタスクを追跡するためのワークフローを設定する方法と、ワークフローアナリティクスを表示する方法に関するガイダンスを提供します。
注:ワークフローは現在、非公開ベータ版プログラムを通じて一部のお客様に提供されています。ワークフローへのアクセスにご興味をお持ちの場合は、Pendoのアカウント担当者にお問い合わせください。
ワークフローの理解
ワークフローは、訪問者がアプリで必要なプロセスを実施する際の完了率を特定するのに役立ちます。ワークフローは開始点と終了点で構成され、さまざまなアプリをまたいで、プロセスの進捗状況をモニターできます。セグメントを適用して、メタデータに基づいて特定の訪問者グループの行動パターンを表示することもできます。
繰り返し発生することが予想されるタスクについては、反復ワークフローを作成し、さまざまなグラフを活用して、完了試行の反復を分析できます。
ワークフローによっては、完了までの期間が短いものもあれば、数日に及ぶものもあります。たとえば、1日以内に完了するように設計されたワークフローを考えてみましょう。
- ワークフローを開始して24時間以内に終了した訪問者は、完了とみなされます。
- 登録を開始したが期限内に終了しなかった訪問者は、未完了とみなされます。
- ワークフローは開始していないが、選択した日付範囲内にいずれかのアプリで何らかの行動をとった訪問者は、ワークフローを未開始であると見なされます。
ワークフローリスト
左側のメニューで、[行動(Behavior)]>[ワークフロー(Workflows)]を選択すると、[ワークフロー]ページが表示されます。ワークフローを作成していない場合、または既存のワークフローが表示されない場合は、このページで新しいワークフローを作成するように求められます。
ワークフローのリストは、次の列で構成されるテーブル形式で存在します。
- ワークフロー名。ワークフローに設定された名前。デフォルトの名前は「新しいワークフロー - [日付@時刻]」で、作成された日時が含まれます。
- 始点のアプリ(Starting App)。 ワークフローが開始されるアプリケーション。
- 終点のアプリ。 ワークフローが終了するアプリケーション。
- タイプ。反復的または単発。
- 作成者。ワークフローを作成したユーザーのユーザーID。
- 作成日。ワークフローが作成された日時。
- 可視性。[全員]または[自分のみ]。全員に表示されるワークフローは、すべてのPendoユーザーのワークフローリストに表示され、サブスクリプション内のすべてのユーザーがワークフローを表示、編集、または削除できます。
- 最終更新者。ワークフローを最後に更新したユーザーのユーザーID。
- 最終更新日。ワークフローが最後に更新された日時。
ワークフローを作成する
ワークフローを作成するには、[ワークフロー(Workflows)]ページの右上にある[+新規ワークフローの作成(+ Create New Workflow)]を選択します。これにより、新しいワークフローが作成されて開き、上部の名前を選択して新しい名前を入力することで名前を変更できます。この名前はワークフローリストに表示されます。
次に、次のワークフロー設定を設定します。
- 分析したい訪問者のセグメントを選択します。ここで選択した内容は、Pendoの他のページに移動するときにセグメントフィルターとして保持されます。
- ワークフローデータをフィルターする日付範囲を選択します。カスタムの日付範囲は90日間に制限されています。
- [詳細(Details)]セクションで、[ワークフロー始点(Workflow Start)]を選択します。これは、ワークフローを開始するアプリとイベント(ページまたはフィーチャー)です。
- 同じ[詳細]セクションで、[ワークフロー終点(Workflow End)]を選択します。これは、ワークフローの終了を示すアプリとイベントであり、最長時間が経過する前に訪問者が到達すべき地点です。
- ワークフローが反復されるかどうかを選択します。反復ワークフローとは、訪問者が複数回行うことが想定されるタスクです。ワークフローが反復的であることを示すと、反復的なタスクに関連するアナリティクスが提供されます。グラフには試行回数と時間間隔ごとの試行回数(たとえば、週ごとのワークフローイベントの数)が、完了と未完了の回数とともに表示されます。
- ワークフローの[可視性(Visibility)]を設定します。[自分のみ]を選択すると、他のすべてのPendoユーザーに対してワークフローは非表示になり、自分だけがワークフローリストで表示できます。[全員]を選択すると、すべてのPendoユーザーとワークフローを共有します。誰でもワークフローの閲覧、編集、削除が可能です。
- オプションで、[詳細オプション(Advanced Options)]ドロップダウンを開き、[ワークフローを完了するまでの最長時間(Maximum Time To Complete Workflow)]を選択します。1時間~90日間から選択できます。このオプションにより、ワークフローを完了するために訪問者に与えられる時間が定義されます。これにより、[ワークフローを完了するまでの最長時間]で選択した期間と訪問者がビジネスプロセスを完了するのにかかる時間によって、定義された完了率を確認できます。
- ステップ間の時間が指定された時間を超えると、ワークフローは未完了とみなされます。
- たとえば、最長時間を1時間に設定した場合、訪問者はワークフローを開始してから1時間以内に完了しなければ、ワークフローは未完了とみなされます。
- これは、上記の手順2で説明した[日付範囲(Date Range)]フィルターとは異なり、Pendoユーザーとして表示される完了データを、特定の期間内に開始されたワークフローのみに制限します。
- [保存(Save)]を選択してワークフローを保存および実行し、アナリティクスを表示します。
保存した後は、[行動(Behavior)]>[ワークフロー(Workflows)]からワークフローにアクセスできます。
[ワークフロー]ページからワークフローを開き、関連するフィルターや詳細を変更して、いつでもワークフローを編集できます。変更したら、[保存]を選択してワークフローを実行し、アナリティクスを表示します。
ワークフローの完了率と試行率を表示する
[ワークフロー]リストから既存のワークフローを開いて、そのアナリティクスを表示します。[ホーム(Home)]タブがデフォルトのビューで、全体的な完了率と試行率が表示されます。
フィルタ(Filter)
上部のフィルターを使用して、特定のグループの特定の期間における訪問者の完了率と試行率を表示します。
[ホーム]タブで、セグメントフィルターと日付フィルターの[詳細(Details)]をさらに展開して、ワークフローの内容を確認します。これらの詳細を変更して、ワークフローアナリティクスに与える影響を確認できます。[保存]を選択してワークフローを実行し、アナリティクスを表示します。
ハイライト
[ホーム]タブの[ハイライト(Highlights)]セクションには、重要なポイントが表示されます。
- [完了率(Completion Rate)]は、ワークフローを開始し、指定されたタイムフレーム内に完了した訪問者の割合を示しています。
- [完了時間の中央値(Median Time to Complete)]は、訪問者がワークフローを完了するまでにかかる時間の中央値を示しています。
- [訪問者の完了数(Visitor Completions)]は、指定されたタイムフレーム内でワークフローを正常に完了した訪問者の数を示しています。
経時的なプロセスの改善を測定するには、[ハイライト]セクションの右上にあるリンク[ベースラインへの影響を測定する(Want to measure impact against a baseline?)]を選択します。これにより、ワークフローの詳細ページに、過去の指標と現在の指標を比較するためにベースラインの日付範囲を選択するウィンドウが表示されます。
ここでは、指定した期間のワークフローの各指標を調査し、[ハイライト]グラフを更新し、主要な傾向をパーセンテージでまとめています(ワークフロー完了率の推移、訪問者のワークフロー完了時間の推移、完了数の変化)。ワークフローの詳細に表示されるその他の項目は維持されます。
ベースラインを変更または消去するには、右上に表示された日付範囲の横にある [編集(Edit)]を選択します。
完了率
[ホーム]タブの最初のグラフはワークフローの合計データを示しており、ワークフローの対象となる訪問者の合計数と、次の各ステータスの訪問者数が示されています。
- 完了。[ワークフロー始点]と[ワークフロー終点]と定義されたイベントを、時間内かつ最長時間経過前に使用した訪問者。
- 未完了。[ワークフロー始点]イベントを使用したが、最長時間が経過する前に終了しなかった訪問者。
- 未開始。ワークフローにカウントされているが、[ワークフロー始点]イベントを利用したことがない訪問者。
積み上げ棒グラフには、各ステータスのパーセンテージが表示されます。データは、セグメントと日付範囲でフィルタリングされます。ワークフローアナリティクスの対象となる訪問者数は、指定された日付範囲内にワークフローで定義されたアプリのいずれかを使用したセグメント内の訪問者数の合計です。
ワークフローが単発の場合、使用可能な設定は[訪問者の完了(Visitor Completion)]のみです。ワークフローが反復的な場合、グラフには、日付範囲内の[訪問者の完了]または[ワークフローの試行回数(Workflow Attempts)]が表示されます。
訪問者がワークフローを完了する頻度を把握するために、2つ目のグラフを使用して完了率を時系列で確認できます。
ワークフローアナリティクスの2つ目のグラフは、1つ目のグラフのワークフローの総データを、日付範囲の時間間隔で表示します。これらの間隔は、日、週、または月単位で設定できます。可視化の上部にあるドロップダウンメニューを使用して、間隔を調整できます。日付範囲の長さによっては、使用できない間隔もあります。
また、この可視化を使用して、ワークフローにおけるガイドの影響を追跡し、それがプロセスの定着化促進に役立ったかどうかを確認して、追加で介入が必要かどうかを判断できます。2つ目のグラフの右上にあるドロップダウンメニューから、評価したいガイドを選択します。ガイドの公開日がワークフローの日付範囲内にあるようにしてください。
ワークフローを完了した訪問者はピンクで表示されます。ワークフローを開始したが完了していない訪問者は青色で表示されます。ワークフローを開始しなかった訪問者は、これらの指標には含まれません。
単発のワークフローの場合、グラフは累積的であるため、時間の経過とともに完了率と試行率がどの程度増加するかを確認できます。
反復的なワークフローの場合、グラフ内の各間隔でのワークフローの合計データが詳細な完了率と試行率に分割されます。
ヒント:ワークフローの試行回数が予想以上に多い場合、訪問者がワークフローに苦戦している可能性があります。ワークフローの試行回数が予想より少ない場合、訪問者がワークフローの開始または終了方法を理解していない可能性があります。この場合は、プロセスを順を追って説明するガイドを作成することを検討してください。
完了までの時間
[完了時間(Time to Complete)]グラフでは、完了した各ワークフローについて、完了までにかかった時間の割合が示されています。このグラフの集計間隔は、分、時間、日、週のいずれかに設定できます。
[分布(Distribution)](デフォルト)または [累積(Cumulative)]ビューを選択することもできます。デフォルトビューを変更するには、グラフの上部にある[分布]を選択してドロップダウンメニューを開き、 [累積]を選択します。
グラフの右側には、訪問者がワークフローを完了するのにかかる日数の中央値と平均が表示されます。中央値は、ページ上部の[ハイライト]セクションに表示されている数値と同じです。
[完了時間]グラフは、ビジネスプロセスを改善できたかどうかを評価するのに有効です。重大なボトルネックや問題のあるプロセスを発見した場合、このグラフでそれらに対処した場合の影響を測定することができます。
訪問者テーブル
ワークフローのアナリティクスページの下部には、グラフの作成に使用される生データの詳細表があります。列には、[未開始]、[未完了]、[完了]ステータスの値と、完了までの平均時間が表示されます。反復ワークフローには、完了した平均回数と完了しなかった平均回数も表示されます。
このデータをさらに詳細に分類するには、アクティブ訪問者に関連付けられているメタデータのいずれかによってデータをグループ化し、役割、部門、またはその他の基準別に完了データを表示できます。
このセクションの右上では、[CSVをダウンロード(Download CSV)]ボタンを使って詳細表のデータをCSVファイルとしてダウンロードしたり、[列を管理(Manage Columns)]ボタンを使って列を追加・削除したりすることもできます。
ワークフローのジャーニーを表示する
ジャーニーを使用すると、完了までのパスのコンテキストや表示内容が分かり、プロセス中最も影響が大きいステップにガイドを配置して時間を節約することができます。完了したワークフロージャーニーは、訪問者がワークフローを完了するためにたどった一意の連続したステップと、終了点に到達するまでにかかった時間を表します。
ジャーニーの詳細については、ワークフロージャーニーを参照してください。