訪問者やアカウントのメタデータは、訪問者IDとアカウントIDの下に収集されます。訪問者IDとアカウントIDは、ユーザーを示し、ユーザーにラベル付けするものになります。訪問者はアプリケーションの個々のユーザーを表し、アカウントは訪問者のグループ(通常は所属する会社)を表します。
この記事では、訪問者レベルとアカウントレベルでメタデータを提供することで、アナリティクスをより詳細に行い、ガイドのターゲット設定の選択肢を広げる方法について説明します。メタデータはセグメントやレポートの作成時に活用でき、あとから追加したり削除したりできます。
メタデータの送信
Pendoをインストールする前に、収集する情報やメタデータを特定します。[訪問者(Visitor)]セクションと[アカウント(Account)]セクションの下にあるPendoインストールスクリプトに変数を追加します。ガイダンスについては、 開発者のためのPendoインストールガイドを参照してください。
訪問者データとアカウントデータのセグメント化に有益と思われるものをお送りいただくことをお勧めします。例としては、役割、アカウントステータス、アカウントマネージャー、契約満了日、アカウント作成日などがあります。
訪問者IDやアカウントIDとは異なり、メタデータフィールドは変更できます。訪問者レベルのメタデータには、名、姓、メールアドレス、ユーザー権限、役割または役職などがあります。アカウントレベルのメタデータには、アカウント名、業種、市場セグメント、アカウント作成日、登録日、契約開始日、更新日、契約金額などがあります。
サポートされているキー値
メタデータ値でサポートされている構文には、文字、数字、アンダースコア (_) が含まれます。
カスタム値または「キー」は文字またはアンダースコアで始める必要があります。開始文字が他のタイプの構文はサポートされていません。たとえば、「300」というキーがある場合、Pendoで正しく機能させるには、「_300」に変更する必要があります。この構文に従わないと、これらのカスタムフィールドを使用してセグメントを作成したり、レポートを実行したりすることができません。
カスタム言語メタデータ
Pendoのデフォルトの言語メタデータフィールドは、エージェントによって訪問者のブラウザ設定から収集されます。カスタムの訪問者メタデータは、エージェントまたはSalesforceなどのインテグレーションによって受け渡すことができます。カスタム言語のメタデータフィールドでは、言語以外の名前を使用する必要があります。この名前は、ブラウザの言語メタデータ用であり、変更することはできません。
[設定]>[サブスクリプション設定(Subscription Settings)]>[ローカライズ設定(Localization Settings)]の順に移動すると、新たに別のメタデータフィールドを指定できます。詳細については、ローカライズを参照してください。
メタデータのマッピング
メタデータはデータマッピングで設定します。ここには、[訪問者レベルのデータ(Visitor Level Data)]タブと[アカウントレベルのデータ(Account Level Data)]タブがあります(親アカウントのメタデータ(Parent Account Metadata)を有効にしている場合はこれも表示されます)。管理者ユーザーはここで、Pendoに送信するデータフィールドの種類を指定できます。詳細は、Pendoにおけるデータマッピングとデータ型を参照してください。
メタデータの表示
Pendoに送る訪問者とアカウントのメタデータは、お客様によって内容を変えることができます。管理者ユーザーは、[設定(Settings)]>[データマッピング]でPendoに送信されるメタデータを確認できます。[データマッピング]ページでは、Pendoがアナリティクスに使用するデータの名前と型を確認できます。
管理者ユーザーでない場合は、http://app.pendo.io/metadataにアクセスします。最初のドロップダウンメニューには、現在Pendoに送信されているすべてのメタデータが一覧表示されます。ドロップダウンで項目を選択すると、そのメタデータフィールドに対して送信された一意の値の数などの指標が表示されます。
メタデータグループの種類
訪問者レベルおよびアカウントレベルのデータには、以下のメタデータグループが関連付けられています。
エージェントメタデータ
これは、インストールスクリプトを介して渡されるプロダクトのメタデータであり、一般に「スニペット」と呼ばれます。これらのフィールドは手動やAPIで変更することはできず、コード内でのみ変更できます。エージェントデータをPendoの中で確認し、Pendoに記載されているデータ型と、インストールスクリプトで送信された実際のデータ型が一致していることを確認する必要があります。
このメタデータは、ユーザーがアプリケーションのページを訪問したときに自動的に更新され、フィールドがPendoに受け渡されます。エージェントのメタデータフィールドが正しく入力されていない場合、ユーザーが次回アプリケーションにアクセスして正しい情報を受け渡したときにのみ更新することができます。
はじめから、いくつかのメタデータフィールドが用意されています。
デフォルトのアカウントメタデータ
- 初回訪問
- 最終訪問
- アクティブな日数
- イベント数
- 訪問者数
- サイト滞在時間
デフォルトの訪問者メタデータ
- 初回訪問
- 最終訪問
- アクティブな日数
- イベント数
- サイト滞在時間
- 最新のブラウザのバージョンと名前
- 最新のオペレーティングシステム
- 最新のサーバー名
Salesforceのメタデータ
これらのメタデータフィールドは、インテグレーションを通じてSalesforceから取り込まれ、[データマッピング]ページからは編集できません。また、Salesforceインテグレーションが有効な場合にのみ選択可能です。詳細については、 SalesforceとPendo Engageのインテグレーションを参照してください。
HubSpotメタデータ
これらのメタデータフィールドは、インテグレーションを通じてHubSpotから取り込まれ、[データマッピング]ページからは編集できません。また、HubSpotインテグレーションが有効な場合にのみ選択可能です。詳細については、HubSpotインテグレーションを参照してください。
セグメントメタデータ
これらのメタデータフィールドは、Segment.comインテグレーションから取り込まれたもので、[データマッピング]ページからは編集できません。これは、Segment.comインテグレーションが有効な場合にのみ選択可能です。詳細については、Segment.comインテグレーションの概要を参照してください。
カスタムメタデータ
追加するデータが上記のグループのいずれにも該当しない場合は、カスタムメタデータフィールドを使用します。
管理者は、最初に[データマッピング(Data Mappings)]ページでカスタムメタデータフィールドを追加する必要があります。[データマッピング]に追加すると、訪問者またはアカウントにカスタム値をリンクできます。手順の詳細については、カスタムメタデータフィールドの更新を参照してください。
メタデータの正しい形式
日付の新しいタイプのメタデータ(エージェント、カスタム、Salesforce、HubSpot、またはセグメント)を追加する場合、PendoはISO8601 W3C
(例:2006-01-02T15:04:05.999-05:00
)形式を使用します。Pendoにデータを送信する前に、この形式が使用されていることを確認してください。
別の日付形式を使用する場合に備え、他の形式もサポートされています。サポートされている日付形式のリストについては、Engage APIドキュメントを参照してください。日付形式を変更する場合は、テクニカルサポートにご連絡ください。
メタデータフィールド名は、文字またはアンダースコアで始まる必要があり、文字、数字、アンダースコアの組み合わせを含むことができます。スペースやその他のサポートされていない文字を含むフィールド名は、Pendoでは作成されません。
サポートされているデータ形式の詳細については、Pendoにおけるデータマッピングとデータ型をご覧ください。
履歴メタデータを有効化する
訪問者とアカウントのメタデータには、そのユーザーに対して最後に記録されたイベントに関連付けられた詳細が常に表示されます。ユーザーメタデータに関する履歴が必要な場合は、サブスクリプションで最大5つのデータマッピングフィールドの履歴メタデータを有効にすることを選択できます。
履歴メタデータを有効にすると、そのデータは全体をとおしてイベントプロパティと見なされます。これは、そのデータが発生した時点ですべてのイベントに関する値を取得することで、イベントプロパティのように機能させることができるからです。
注:訪問者IDとサンプルグループのデフォルト値、リストタイプのメタデータ、Segment.comのメタデータの履歴メタデータは有効にできません。
詳細については、履歴メタデータを参照してください。
メタデータの監査
アプリとユーザーベースは時間の経過とともに進化するため、メタデータは定期的に監査する必要があります。重複フィールドを削除する必要がある場合や、全体的なメタデータフィールドの使用状況を把握する必要がある場合は、次のリソースが情報に基づいた意思決定を後押ししてくれます。
- メタデータページを使用すると、どのフィールドが訪問者やアカウントによって使用されているかを把握できます。
- 特定のメタデータフィールドがどのセグメントやガイド、レポートで使用されているのかを把握したい場合、またはすべてのメタデータフィールドが使用されている場面をリストで確認したい場合は、それぞれのリンク先のAPI資料を参照してください。
エージェントメタデータまたはカスタムメタデータの削除
管理者ユーザーは、 [データマッピング] ページからエージェントやカスタムのメタデータを削除できます。メタデータフィールドを削除するには、フィールドにカーソルを合わせて[削除(Remove)]を選択した後で、削除を確定します。誤って削除してしまわないように、数秒間、確認のプロンプトが表示されます。確定されない場合、ボタンは[削除]の状態に戻ります。
確認すると、そのメタデータフィールドはリストから削除され、セグメントに使用できなくなります。
注:PendoのUIから[エージェント]タイプのフィールドを削除し、インストールスクリプトからは削除しない場合、Pendoはデータの取得を継続しますが、UIには再入力されません。削除を元に戻すには、テクニカルサポートにお問い合わせください。