概要
Pendoでは、BDF(幅、深さ、頻度;Breadth, Depth, & Frequency)を用いてお客様の健全性を測定しています。
このレシピでは、Pendoのデータを使ってSalesforceで独自のBDFスコアを作成する方法の一例を紹介します。
材料(必要なもの)
- [前提条件] Pendo Salesforceインテグレーションの設定
- Pendoの管理者アカウントの権限
- 新しいSalesforceフィールドを追加するためのSalesforceアカウント管理者の権限
- ベンチマークを探すのに便利なMicrosoft Excel(WindowsまたはMac用)
方法
ステップ 1. Pendoでアカウントレポートを作成します。
Pendoの「アカウント」に移動して、レポートを作成します。
- セグメント(Segment)= 全員(Everyone)
- 日付範囲(Date Range)= 過去30日(Last 30 Days)
- お勧めの列 = 「訪問者数(Number of Visitors)」、「主要機能(Key Feature)」、「アプリ内滞在時間(Time in App)」
「主要フィーチャー」の列は、タグ付けされたフィーチャーの使用状況を表しています。この列には、定着率の指標として重要だと認識されているフィーチャーを選んでください。


レポートを保存します。
ステップ 2. 評価システムの作成に役立つベンチマークを探します。
ここでは、Pendoからクイックレポートをダウンロードしてベンチマークをすばやく見つけ、Excelのパーセンタイル関数を使って「幅」、「深さ」、「頻度」マーカーを計算する方法を説明します。危険(Red)、要注意(At Risk)、健全(Healthy)、チャンピオン(Champion)の4段階のスコアリングシステムを使用することをお勧めします。パーセンタイルを使用することは、4つのセグメントに均等に配分するための1つの方法です。そのため、25、50、75のパーセンタイルを求めることで、各カテゴリーの使用ラインをどこに引くべきか、経験に基づいた見積もりができます。
まず、先ほど作成したアカウントレポートをダウンロードしてExcelで開きます。新しいシートで、以下のチャートを作成して階層(25%刻み)を作成し、スコアリングに使う点数制度を作成します。
階層
- 25% = 危険
- 50% = 要注意
- 75% = 健全
- 100% = チャンピオン
ポイントを割り当てます(以下の例では、0~3ポイントを使用しています)。
- 25% = 0
- 50% = 1
- 75% = 2
- 100% = 3
Excelのパーセンタイル関数を使って、各パーセンタイルのアカウント数を求めます。
- 25%
=PERCENTILE.EXC(accountList!B:B,0.25)
- 50%
=PERCENTILE.EXC(accountList!B:B,0.5)
- 75%
=PERCENTILE.EXC(accountList!B:B,0.75)
- 100% = 75%以上のもの
これらを保存しておくと、SalesForceの数式フィールドを作成する際に役立ちます。
どの上位機能を選べばよいかわからない場合は、Pendo機能データを使用して、パワーユーザーや現在のお客様が最も多く使用している機能を確認します。
ステップ 3. Pendoデータをキャプチャしスコアを計算するには、Salesforceフィールドを作成します。
お客様のSalesforceのアカウントに移動し、Pendoからキャプチャして計算したいフィールドを作成します。この例では、少なくとも7つのフィールドを設定する必要があります。
Pendoからデータをキャプチャするフィールド:
- 数値フィールドが
訪問者数(Number of Visitors)
で、API名がPendo_Number_of_Visitors
- 数値フィールドが
機能名(Feature Name)
で、API名がPendo_Feature_Name
- 数値フィールドが
アプリ内滞在時間(Time in App)
で、API名がPendo_Time_in_App
次に、数式フィールドを作成してスコアを計算します。「#」部分をステップ2で特定したベンチマークに置き換え、さらには上記で作成したフィールドでキャプチャしたPendoデータを活用します。
-
BDF Visitors
という「幅」のスコアを計算するフィールド(フィールドタイプ = カスタム数式フィールド、タイプは数値、小数点以下なし)。以下のコードをコピーして、「#」をステップ2で特定したベンチマークに置き換えます。IF(Pendo_Number_of_Visitors__c > # , 3, IF(Pendo_Number_of_Visitors__c > # , 2, IF(Pendo_Number_of_Visitors__c > # , 1 , 0 ) ) )
-
BDF Feature Name
という「深さ」のスコアを計算するフィールド(フィールドタイプ = カスタム数式フィールド、タイプは数値、小数点以下なし)。以下のコードをコピーして、「#」をステップ2で特定したベンチマークに置き換えます。IF(Pendo_Feature_Name__c > # , 3, IF(Pendo_Feature_Name__c > # , 2, IF(Pendo_Feature_Name__c > # , 1 , 0 ) ) )
-
BDF Time
という「頻度」のスコアを計算するフィールド(フィールドタイプ = カスタム数式フィールド、タイプは数値、小数点以下なし)。以下のコードをコピーして、「#」をステップ2で特定したベンチマークに置き換えます。IF(Pendo_Time_in_App__c > # , 3, IF(Pendo_Time_in_App__c > # , 2, IF(Pendo_Time_in_App__c > # , 1 , 0 ) ) )
- 「トータルスコア」と呼ばれる合計点を計算してキャプチャするためのフィールド(フィールドタイプ = カスタム数式フィールド、タイプ = 数値、小数点以下なし)。以下のコードをコピーします。
BDF_Visitors__c + BDF_Feature__c + BDF_Time
カスタムフィールドの設定については、Salesforceの資料を参照してください。
ステップ 4 レポートをSalesforceにプッシュするよう設定すると、先ほど保存したアカウントレポートには、Salesforceのフィールドをマッピングするための「設定(Set Up)」ボタンが表示されているはずです。

必要なフィールドマッピングを選択します。

完了したら、設定を保存します。訪問者レポートの「今すぐ同期(Sync Now)」ボタンをクリックすると、1度テストを行うため、手動でSalesforceに変更がプッシュされます。今後、データは24時間ごとに自動的に同期されます。同期が完了したら、Salesforceでデータを確認します。

PendoのSalesforceインテグレーションについてよくある質問はこちらをご覧ください。