セッションリプレイの有効化を検討する場合、セッションリプレイがアプリの速度や総合的なパフォーマンスに与える影響を理解しておくことが重要です。
データ送信に関する影響
ネットワーク帯域幅を節約するため、Pendoの標準的なデータ収集・送信プロセスでは、2分ごとにデータを圧縮して送信しています。
アプリケーションのセッションリプレイを有効にすると、データの送信頻度が上がり、5秒ごとにデータが送信されるようになります。送信頻度が上がるのは、マウスの移動イベントなどの追加データを収集するためです。
特にページのCPU負荷が高い場合など、リプレイでキャプチャするインタラクションの複雑さによっては、セッションリプレイによってパフォーマンスに影響が及ぶこともあります。
同様に、訪問者がモバイルデバイスでアプリにアクセスすると、バッテリー寿命に影響が出る可能性があります。このような問題が報告された場合は、[リプレイ設定(Replay Settings)]ページのセグメントルール:直近のデバイスタイプがモバイルと一致しないを使用して、特定の訪問者をキャプチャの対象から除外できます。
パフォーマンス向上を目的とするウェブワーカー
リプレイのキャプチャによってアプリのパフォーマンスが損なわれるリスクを最小限に抑えるため、Pendoではウェブワーカーと呼ばれる手法を採用しています。ウェブワーカーは、リソースを大量消費するタスクに対処するバックグラウンドスクリプトであり、アプリの速度低下を防ぎます。
Pendoでは、リプレイのキャプチャをウェブワーカーにオフロードすることで、アプリのメインスレッドへの潜在的な影響を軽減しています。これにより、アプリの応答性に影響を及ぼすことなく、訪問者のインタラクションを収集できます。
Pendoのコンテンツセキュリティポリシー(CSP)を設定している場合は、ウェブワーカーとの潜在的な競合を回避し、アプリのパフォーマンスに影響を与えないよう、CSP設定を更新することが重要です。詳細については、セッションリプレイのプライバシーの記事にあるCSP設定を参照してください。
ヒント:パフォーマンスに関する潜在的なリスクを軽減するには、パフォーマンスを効果的に監視し、情報に基づいた意思決定を行えるよう、少数の社内ユーザーに対してのみセッションリプレイを有効にすることをお勧めします。詳細については、セッションリプレイのプライバシーの記事にあるセグメントを参照してください。