この記事では、マルチアプリサブスクリプションの基本的なアーキテクチャについて説明します。
サブスクリプションとアプリケーション
サブスクリプションは、アプリケーションの上のレベルです。すべてのPendoサブスクリプションにはデフォルトのアプリケーションがあり、そこにアプリケーションを追加できます。サブスクリプションにアプリケーションを追加する方法については、ウェブアプリを追加するを参照してください。
Pendoのアプリケーションは一般的に、単体プロダクト、またはより複雑なプロダクトの一部で、通常、ウェブ、iOS、Androidなどの単一プラットフォームに対応しています。このアプリケーションは、特定のプロダクトチームが所有している場合もあれば、独自のコードベースに存在する場合もあれば、プロダクトの他の部分とは別のマーケティング担当者や訪問者がいる場合もあります。
各アプリケーションには、インストールスクリプト内にAPIキーと呼ばれる独自のアプリキーがあります。このキーの詳細については、インストールスクリプトのコンポーネントを参照してください。単一アプリサブスクリプションでは、1つのアプリ(API)キーを使用します。マルチアプリサブスクリプションでは、アプリケーションごとにアプリ(API)キーが必要です。
マルチアプリサブスクリプションのユースケース
マルチアプリサブスクリプションは、データを総合的に、またはアプリケーションレベルで柔軟に確認したい場合に、プロダクト(アプリケーション)とPendoサブスクリプションを連携させるのに最適な方法と言えるでしょう。以下のような動作が可能です。
- クロスアプリビューから異なるアプリケーションを除外します。
- クロスアプリビューに特定のアプリケーションを含めて、そのサブセットのデータを表示します。
- 一度に1つのアプリケーションを選択して、アプリケーションデータを個別に表示します。
たとえば、プロダクトが複数のプラットフォームで構築されており、モバイルアプリケーションからのデータのみをダッシュボードで表示したい場合、[アプリ(Apps)]フィルターを追加して、複数のアプリケーションを個別に選択するか、特定のモバイルOS(Android、iOS、Windows)に関係なく、すべてのモバイルアプリケーションを表示することができます。
また、マルチアプリサブスクリプションでは、Pendoユーザーにアプリケーションごとに異なる権限を付与できます。これを行うには、サブスクリプション内のアプリケーションごとに異なるアプリレベルの役割を割り当てます。
たとえば、Pendoユーザーが1つのアプリケーションでのみガイドを作成および編集できるようにする場合、そのPendoユーザーには、そのモバイルアプリケーションに対してのみ[ガイド作成者(Guide Creator)]権限を付与し、他のアプリケーションに対しては付与しないようにすることができます。
アプリレベルの役割の詳細については、役割と権限を参照してください。アプリごとに異なる役割を割り当てる方法については、社内ユーザーの管理を参照してください。
前提条件
最適なマルチアプリサブスクリプションを実現するには、訪問者IDがアプリ全体で同じエンドユーザーを識別する必要があります。たとえば、ID「1234」は、App2とApp1で同じ訪問者を表す必要があります。2人の異なる訪問者が両方とも異なるアプリで「1234」で識別される場合、訪問者の一意性を維持するために、アプリの個別のサブスクリプションまたは個別の識別子が必要です。
アプリケーション間で同じ訪問者を識別しないためにアプリケーション間で異なるIDを渡すアプリがある場合は、形式を重複することはできません。重複がある場合、あるアプリのメタデータが別のアプリのメタデータを上書きする可能性があります。
サブスクリプションレベルで何が起こるか
訪問者、アカウント、プロダクトエリア、セグメント、レポート、内部ユーザー、インテグレーションは、サブスクリプションレベルで処理および保存されます。
サブスクリプションには、単一のデータソース、セキュリティ設定、ユーザー権限があります。各サブスクリプションには、基礎となるすべてのガイダンス、アナリティクス、フィードバックが含まれており、他の個別のサブスクリプションとは連携しません。次のことに注意してください。
- すべての設定、コンテンツ、サービスは、サブスクリプションごとに個別に管理されます。
- ユーザーはサブスクリプション間で共有されません。
- あるサブスクリプションのユーザーが別のサブスクリプションのデータにアクセスできるのは、両方のサブスクリプションへのアクセス権を持っている場合のみです。
サブスクリプションは、特定の地域(US、EUなど)を拠点とします。各地域には、さまざまなコンプライアンス要件をサポートする独自のデータセンターがあります。
異なるプロダクトを別々に管理できるようにデータを分離したい場合(例:異なる部門、独自のユーザーアクセス、セキュリティ、コンプライアンス要件)、またはプロダクトのユーザーベースを別々に持っているためにデータを分離したい場合は、複数のサブスクリプションを持つことができます。
アプリケーションレベルで何が起こるか
イベント、ページ、フィーチャー、タグ、ガイド、フィードバックリクエストは、アプリケーションレベルで収集、処理、保存されます。サブスクリプション内の各アプリには、独自のリソースセンターがあります。各アプリのリソースセンターは、同じようにカスタマイズすることも、個別にカスタマイズすることもできます。リソースセンターの詳細については、リソースセンターの概要を参照してください。
サブスクリプション内の各アプリケーションは、[サブスクリプション設定(Subscription Settings)]の[アプリの詳細(App Details)]と[インストール設定(Install Settings)]にある独自のアプリ(API)キーで識別されます。
複数のサブスクリプションがある場合は、デザイナーを起動してアプリケーションにガイド、ページ、またはフィーチャーを作成する前に、正しいサブスクリプションを使用していることを確認してください。アプリケーション名はビジュアルデザインスタジオ(Visual Design Studio)の右上に表示されます。
機能
訪問者IDはアプリケーション間で保持できますが、Pendoの機能はアプリ固有です。次のことに注意してください。
- あるアプリ用に作成されたガイドは、他のアプリには表示されません。
- ページとフィーチャーは、タグ付けされているアプリにのみ対応します。
- Feedbackのエンドユーザーには、アクセスできる特定のアプリのフィーチャーリクエストのみが表示されます。
サブスクリプション内の1つ、一部、またはすべてのアプリでユーザーの行動を確認できます。つまり、1つのPendoサブスクリプションを複数のアプリケーションで運用しながら、必要に応じてアナリティクス、ガイド、フィードバックを特定のアプリケーションにフィルタリングできます。これは、次のような場合に役立ちます。
- 同じアプリのウェブ版とモバイル版がある場合
- 同じ訪問者を識別できる複数のウェブアプリがある場合
- フォーマットが重複しない一意のIDを渡す複数のアプリ間でデータを比較する必要がある場合
Pendoのドロップダウンメニューでアプリを切り替えることができます。この機能は、ダッシュボードウィジェットおよび行動ツールの高レベルのセグメント化としても使用できます。
セットアップ
各アプリケーションには、独自のアプリ(API)キーがあります。アプリキーを使用して、Pendoサブスクリプションの各アプリケーションのイベントを区別します。これにより、さまざまなプロダクト間でアナリティクス、ガイド、フィードバックを分離し、より詳細に制御できるようになります。
開発チームは、Pendoサブスクリプションの各アプリに対応するアプリキーを使用する必要があります。アプリケーションのAPIキーを見つける方法は、以下のとおりです。
- [設定]>[サブスクリプション設定]に移動します。
- [アプリケーション(Applications)]タブを開きます。
- [アプリケーション]リストから該当するアプリを見つけて開きます。デフォルトで[アプリの詳細]タブが開きます。
- [APIキー]行で32桁の文字列を見つけます。
アプリキーは[インストール設定(Install Settings)]タブからも見つけることができます。キーは、インストールスクリプトの一番下に表示される文字列です。
サブスクリプションIDの検索
通常、サブスクリプションIDは、CNAME、CSP、その他のフィーチャーのセットアップに必要です。[サブスクリプション設定(Subscription Settings)]ページに移動した際のURLで、サブスクリプションIDを調べることができます。
その他のリソース
マルチアプリサブスクリプションのベストプラクティスについては、Pendo Academyに掲載している動画をご視聴ください。
マルチアプリサブスクリプションを利用するか、個別のサブスクリプションを複数利用するかの判断材料が必要な場合は、サブスクリプションのアーキテクチャに関する動画をご覧になることをお勧めします。