プロダクトチームとプロダクトマネージャー(PM)は、Feedbackを使用してユーザーのニーズを調査し、プロダクトロードマップに関する決定を下します。そのために、プロダクトチームは次のような役割を担っています。
- リクエストのトリアージ。適切なタスクが適切な人に割り当てられるようにし、PMが評価すべきリクエストをエンジニアリング部門の同僚と一緒にフィルタリングします。
- 調査と分析。収集したリクエストを分析し、投票、工数対価値、およびARRレポートを使用して、プロダクトの反復に関するフィードバックを収集します。
- プロダクト戦略。エンジニアリング部門にデータを提供して開発を支援し、プロセスオーナーに開発のどの部分がビジネス目標に沿っているかについてのインサイトを提供します。
トリアージ(優先順位付け)
プロダクトチームはPendo Feedbackを使用して、調査プロジェクトに使用できるデータと連絡先を収集し、Feedbackプラットフォーム上で社内チーム、見込み客、および顧客からのプロダクトリクエストに対応します。
参照(Browse)ページでリクエストを確認する
最新のリクエストは、左側のナビゲーションからアクセスできるFeedbackの[参照(Browse)]ページで見ることができます。詳細については、参照(Browse)ページでのリクエストの管理を参照してください。
独自のプロダクトまたはプロダクトエリアを管理しているプロダクトマネージャーであれば、[参照(Browse)]ページですでに適用されている適切なフィルターに基づいて、必要なデータを保存済みのビューを作成し、ワークフローをスピードアップすることができます。
個別に管理されている複数のプロダクトまたはプロダクトエリアがある場合は、[参照]ページの上部にあるドロップダウンメニューを使用して、関連するフィルターを選択します。
タグを一括で追加する
キーワード検索バーを使用して、調査する領域に関連するリクエストを見つけ、結果内のすべてのリクエストにタグを一括で追加します。
タグ付けの詳細とタグの用途については、Feedbackでのタグ付けを参照してください。
新しいリクエストに一括対応する
新しいリクエストのステータスを、「フィードバック待ち」または「投票受付中」のような組織のプロセスに適した表現に変更します。ステータスの命名について詳しくは、ステータス名のカスタマイズを参照してください。
大量のリクエストを受け取った場合は、複数のリクエストのステータスを一括で変更できます。詳細については、参照(Browse)ページでのリクエストの管理の記事の、リクエストのグループに対する処理を参照してください。
期待値を設定し、ユーザーに情報を提供し続けるために、自動保存された応答を設定することをお勧めします。[設定(Settings)]>[プロダクト設定(Product Settings)]>[カスタムレスポンス(Custom Responses)]>[カスタムレスポンスを作成(Create a Custom Response)]に移動してステータスメッセージを作成できます。ユーザーからのフィードバックに感謝し、すべてのリクエストに対応できないことを明記しているプロダクトフィードバックポリシーへのリンクを含めるようにしましょう。
待機中のリクエストを整理する
他のユーザーがリクエストの表示、投票、優先順位付け、コメントができるようにします。
この時間を使って、重複するリクエスト、類似するリクエスト、本質的ではないリクエスト、および無関係なリクエストを整理します。これを行う方法については、類似するリクエストの記事を参照してください。
実際にはバグ報告であるリクエストを拒否し、そのフィードバックがバグレポートとしてサポートに渡されたことを説明するカスタム応答や、バグがあった場合の送信先に関する説明を提供します。その後、フィードバックからリクエストを削除できます。詳しくは、Pendo Feedbackによる顧客エンゲージメントの記事のサポートのリクエストをご覧ください。
調査と分析
Feedbackのデータを使用してインサイトを明らかにし、優先順位を決定します。調査は、フィードバックのワークフローにおいて重要な作業です。顧客とチームが調査を実施および分析するまで開発計画を始めないようにします。
顧客調査の実施
改善することを決定したプロダクトエリアについてPendo Feedbackを使って顧客調査を行うことにより、顧客のリクエストに耳を傾けながら、プロダクトを継続してコントロールできます。
Feedbackでは、次の方法で調査を実施できます。
- 調査しているテーマや機能に関連するリクエストを検索します。[参照(Browse)]ページから、検索バーとページ上部の共通フィルタを使って検索することができます。
- 関連するリクエストを出したり投票したりした人、または訪問者やチームメンバーのセグメントに、柔軟なメールを送信します。調査トピックに基づいて、最新の使用事例を依頼できます。
たとえば、企業顧客向けのプロジェクトに取り組んでいる場合は、これらのアカウントにタグが付いていることを確認し、そのタグが付けられたすべてのアカウントに柔軟なメールを送信します。
関連するリクエストがFeedbackに存在しない場合:
- そのプロジェクトの新規リクエストを作成し、達成したい成果について説明します。
- 柔軟なメールを送信して該当するユーザーにフィードバックを依頼し、ディスカッションを開始します。
たとえば、新機能に関するフィードバックを収集している場合は、次のようなメールを送信できます。
お客様各位
このリクエストに関するコメントや使用例を、ぜひFeedbackでお聞かせください。ご協力をお願いいたします。
ありがとうございました
Feedbackチーム
Feedbackのレポート機能を使用する
企業がすでに戦略やビジョンを描いている場合は、これを使用してデータを詳しく見ます。
左側のナビゲーションからアクセスできるFeedbackの[レポート(Reports)]ページで、独自のフィルターを作成できます。右側にある [高度な設定(Advanced)]タブを選択すると、さまざまなフィルターを適用して、受け取ったリクエストをセグメント化できます。詳細については、Feedbackレポートでの発見を参照してください。
たとえば、金融業界でより多くの企業案件を成約させるという戦略であれば、価値の高いアカウントのみを選択するフィルターと、金融業界のアカウントのみを選択するフィルターを追加できます。そうすれば、現在の企業や財務担当者が何を一番望んでいるのかが分かります。こうした企業からのリクエストを積み重ねることで、将来的に同様のアカウントとの取引を多く成立させられるようになるでしょう。
RICE手法を導入する
RICEは、Intercomがプロジェクトのアイデアを評価するために使用しているリーチ(Reach)、影響(Impact)、信頼度(Confidence)、労力(Effort)の4つの要素の頭文字をとった優先順位付けモデルです。これらを1つのスコアにまとめることで、 PMはプロダクトロードマップ上のアイテムの優先順位を決めることができます。
リーチ(Reach)とは、 機能が影響を与える人数を指します。リーチを計算するには、次の方法で行います。
- スマートリストを使って、顧客、見込み客、社内チームメンバーの何人がその機能を望んでいるか、その機能がどれだけ重要であるかを確認できます。詳細については、Feedbackレポートでの発見を参照してください。
- レポートページの詳細フィルターを使用して、優先度の高いリクエストをセグメント化し、大口顧客と小口顧客、セールスチーム、リーダーシップ、特定地域の顧客など、さまざまな関係者グループのリーチレベルを把握します。
- タグを使用してリーチ数の見積もりをカスタマイズします。タグの作成と使用方法については、Feedbackでのタグ付けを参照してください。
影響(Impact)とは、機能が顧客にもたらす価値を指します。労力(Effort)とは、機能の開発と提供にかかる時間とリソースの量を指します。[労力と価値の比較(Effort vs Value)]グラフのリクエストにカーソルを合わせると、価値(影響)と労力の数値スコアを取得できます。[詳細(Advanced)]フィルターを使用して、このデータをセグメント化することができます。詳細については、Feedbackレポートでの発見を参照してください。
信頼度とは、リーチ、影響、労力の見積もりに対する信頼度を指します。Feedbackは、優先度の高い要求を収集するために設計されたツールであり、データの信頼性を高めるとともに、データ主導の意思決定を行う能力を向上させることができます。
プロダクト戦略
プロダクト計画と、顧客がどのように利益を得ることになるかを明確にします。
開発工数を決定する
リクエストの開発労力を設定し、受け取ったリクエストの労力に対する価値をグラフで表示することができます。このグラフを表示するには、[レポート]>[高度な設定(Advanced)]>[価値(Value)]を選択します。
労力の見積もりを設定できるかどうかは、社内ユーザーとしてのフィードバック権限によって異なります。詳細については、チームの管理:Feedbackでの役割と権限を参照してください。
労力を設定するには、該当するリクエストを選択し、[編集]を選択します。[フィーチャー労力(Feature Effort)]スライダーまでスクロールして、それを適切なポイントにスライドさせ、[保存]を選択します。
上位のリクエストについて話し合う
各スマートリストの優先順位が最も高いものから順に、2番目に高いもの、3番目に高いもの、というように作業を進めていきます。各項目が確認されるたびに、主催者はFeedbackでリクエストのステータスを更新し、予定していた時間をオーバーさせないようにします。時間内にすべてのリクエストを処理できるわけではありませんが、最も価値のあるリクエストはこなすことができるでしょう。