概要
セグメントは分析のためにユーザーをフィルタリングしたり、ガイドのユーザーをターゲティングしたりするためにPendo全体で使用されます。訪問者がセグメントのルールをすべて満たすと、セグメントがデータに適用される場合でも、ガイドのターゲティングに使用される場合でも、その訪問者は対象に含まれます。
セグメントの作成
[ページ(Pages)]、[フィーチャー(Features)]、[訪問者(Visitor)]、[アカウント(Accounts)]、[ファネル(Funnels)]、[パス(Paths)]のどのページにもセグメントを作成できます。そのためには、[セグメント(Segment)]ドロップダウンをクリックして[+ 新規セグメントの作成(+ Create New Segment)]をクリックします。
ガイドデザイナー内の各ガイドにはセグメントタブがあり、既存のセグメントを使って対象にするユーザーを絞り込んだり、カスタムセグメントを作成したりすることができます。
セグメントルール
セグメントルールは、製品の使用状況データ、訪問者、アカウントのメタデータを利用して、どのユーザーを対象とするかを決定します。これには、スニペットを介して渡されるメタデータ(訪問者ID、メールアドレス、isTrial、タイトルなど)やPendoが提供する以下のルールのいずれかが含まれます。
製品の使用状況(フィーチャー、ページ、またはガイドの使用状況や投票結果など)
- "10回以上表示された‘ダッシュボード’ページ"
- "投票調査‘Q1 NPSアンケート’の8以下の回答"
訪問者またはアカウントレベルのメタデータ
- 初回訪問
- 最終訪問
- アクティブな日数
- イベント数
- サイト滞在時間
アカウントレベルのメタデータ
- アカウントID
- 訪問者数
訪問者レベルのメタデータ
- アカウントID(訪問者が関連付けられたすべてのアカウント)
- 訪問者ID
- 最新のブラウザ名
- 最新のブラウザのバージョン
- 最新のオペレーティングシステム
- 最新のサーバー名
- サンプルグループ
モバイル専用データ
- アプリのバージョン
- SDKのバージョン
- OSのバージョン
- デバイスのタイプ
- デバイスのモデル
CSVファイルを使用してセグメントを作成する
Pendoでは、セグメントに含めたい、またはセグメントから除外したい訪問者のリストを記載した.csvファイルもアップロードすることができます。セグメントルールを追加するときには、"アカウントID"または"訪問者ID"属性を選択してから、[リストに含める(contained within list)]または[リストに含めない(not contained within list)]を選択します。選択後、.csvファイルをアップロードするかどうかを尋ねるメッセージが表示されます。
ファイル形式
ファイルを正しくアップロードするには、Pendoに読み取り可能な方法でフォーマットする必要があります。訪問者IDまたはアカウントIDは、ファイル内で1つの行区切り列に入れる必要があります。ファイルでは、それ以外の列、句読点、または特殊文字はサポートされていません。そのため、たとえば次のようなファイルが必要になります。
訪問者/アカウントIDエラー
ファイルのアップロード後、ファイルに含まれているIDのサンプルサブセットに対して簡易チェックが実行されます。指定のIDと、Pendoアカウントに保存されているIDに不一致があると、完了ダイアログに以下のような警告が表示されます。
このエラーが発生する理由は複数あります。Pendoスニペットがアプリケーションにインストールされている場合、アカウントIDと訪問者IDはクライアント側のPendoスニペットに直接に渡されます。詳細については、インストールに関する記事を参照してください。ファイル内のIDのフォーマットは、Pendoの訪問者レポートまたはアカウントレポートのどちらかにある結果と比較して再度確認することができます。
IDが正しくフォーマットされている場合は、リスト内の訪問者またはアカウントの一部のイベントがPendoによって追跡されていなかったことが問題の原因かもしれません。IDを(Salesforceのような)他のシステムから取り込んでいて、Pendoにまだその記録がない可能性があります。この問題は、特に新規インストールを行った場合に起こりがちです。これらのユーザーはいったんPendo内で追跡されると、定義したセグメントに追加(または除外)されるようになります。
セグメントのフィードバック投票者
フィードバックユーザーであれば、リクエストの投票者に基づいて動的なセグメントを構築できます。
セグメントは、リクエストに投票した訪問者全員を含み、セグメントの作成後に追加または削除された投票を基に15分おきに動的に更新されます。スニペットによって作成された訪問者のみが含まれます。UI、API、またはSalesforceで作成されたチームメンバーと訪問者のレコードはセグメントに表示されません。
注:フィードバックリクエストから作成されたセグメントは現在、分析のみで使用されており、ガイドのターゲティングには対応していません。
新規ユーザーをセグメント化する
Pendoの[初回訪問(First Visit)]フィールドを利用すると、新しい訪問者をアプリケーションにセグメント化できます。"初回訪問"は、Pendoで訪問者に関するイベントを初めて受け取った日時です。新しいユーザーにウェルカムガイドまたはツアーを見てもらいたい場合は、次のようにルールを構成できます。
- 過去1日以内の初回訪問
- "日付"以降の初回訪問
セグメントをコピーする
再利用や修正をしたいセグメントがある場合は、そのセグメントをコピーまたは複製できます。セグメントをコピーまたは複製するには、既存のセグメントに移動して、ドロップダウンメニューでそのセグメントの横にあるコピーアイコンをクリックします。次に、コピーに新しい名前を付け、必要に応じて微調整します。新しいセグメントを保存すると、現在のビューで自動的に選択されます。
サンプルグループ
Pendoの自動的に割り当てられた訪問者データフィールド[サンプルグループ(Sample Group)]で訪問者の母集団からランダムにサンプルをとることができます。一般的な使用例としては、通常ユーザーベースを一度に調査する必要がないNPSアンケートや他のタイプのユーザー投票、あるいは2種類のガイドデザインを各種ユーザーサンプルに提供して、どちらの方がレスポンスまたはエンゲージメント率が高いかを調べたいガイドコンテンツのA/Bテストがあります。
サンプルグループの値は、アプリケーションへの初回アクセス時にすべての新規ユーザーに割り当てられます。ユーザーが初めて(一意の訪問者IDを基に)Pendoに取り込まれると、0~99(99を含む)のサンプルグループがランダムに割り当てられます。訪問者はこれらのグループに自動的に均等に分散されるので、各グループは総ユーザーベースの1/100に近い数になります。
ユーザーサンプルを作成する
[サンプルグループ訪問者データ(Sample Group Visitor Data)]フィールドを使って、対象にするサンプルグループのサブセットを指定する1つ以上のルールを作成します。
例:複数のルールを使って50~74のサンプルグループ(ユーザーベースの25%)を絞り込む:
NPSアンケートをユーザーベースの25%にプッシュするため、0~24のサンプルグループのセグメントを作成することもできます。または、2種類のガイドデザインのA/Bテストを実施したい場合、1つを0~49のサンプルグループのセグメントに、2つ目を50~99に対象を絞ることができます。
ユーザーの"訪問者の詳細"レポートを調べると、そのユーザーのサンプルグループの割り当てを確認できます。

ガイドのターゲット設定に適さないセグメント
ガイドをセグメント化する際、設定しながら次のツールチップが表示されることがあります。[自分のみ(Only Me)]の表示があるセグメントは灰色表示されます。ガイドのセグメント化では、特定のセグメントルールも使用できません。
不適格なルールは次のとおりです。
- サイト滞在時間
- アクティブな日数
- 最終訪問
- イベント数
- アカウントID(訪問者が関連付けられているすべてのアカウント - [訪問者のメタデータ(Visitor Metadata)]で確認可能)
- ページ閲覧数
- フィーチャーのクリック数
- クリックイベントまたはトラックイベントのプロパティ
ページ閲覧数を使ったガイドターゲティングルールは、次の条件下で[閲覧済み(Seen)]または[閲覧なし(Not Seen)]のいずれかに限られています。
- [閲覧済み(Seen)]オプションには、[過去すべて(ever)]、[**以降(since)]、[過去**以内(within last)]、[少なくとも(at least)]または[最大(at most)]があります。
- [閲覧なし(Not Seen)] - [過去すべて(ever)]、[**以降(since)]、[過去**以内(within last)]
フィーチャーのクリック数を使ったガイドターゲティングルールは、次の条件下で[使用済み(Used)]または[未使用(Not Used)]のどちらかに限られています。
- [使用済み(Used)]オプションには、[過去すべて(ever)]、[**以降(since)]、[過去**以内(within last)]、[少なくとも(at least)]または[最大(at most)]があります。
- [未使用(Not Used)]オプションには、[過去すべて(ever)]、[**以降(since)]、[過去**以内(within last)]が含まれます。
Pendo Guidesを展開する場合、別のまたは以前展開したPendo Guideを閲覧したことがあるか、ないかでガイドのターゲットを設定したいことがあります。この場合、[閲覧済み(Viewed)]または[閲覧なし(Not Viewed)]のオプションを使用できます。
セグメントのトラブルシューティング
複数の[次の値を含めない(does not contain)]を[OR]と併用する
特定のアカウントのユーザーを除くほとんどのユーザーにガイドを見てもらいたい場合があります。ガイドセグメントがOR
で作成されている場合、
訪問者IDにApplesを含めない(Visitor ID does not contain Apples)
このステートメントは、Apples以外のOrangesを含む全員にガイドを表示することを意味します。
OR
訪問者IDにOrangesを含めない(Visitor ID does not contain Oranges)
このステートメントは、Oranges以外のApplesを含む全員にガイドを表示することを意味します、
上記のパラメータでは、ApplesまたはOrangesは分離されません。訪問者IDにApplesが含まれている場合でも、Orangesは含まれていないため、Orangesを介して表示できるからです。その逆も同様です。
ApplesとOrangesを含む両方の訪問者IDを除外するには、[AND]を使用します。
訪問者IDにApplesを含めない(Visitor ID does not contain Apples)
AND
訪問者IDにOrangesを含めない(Visitor ID does not contain Oranges)
アカウントと訪問者データの属性
セグメントを作成するときには、アカウントと訪問者の違いを必ず認識してください。セグメントでは、製品の使用状況、アカウントの属性、訪問者の属性に基づいてグループを作成できます。
[アカウント(Account)]フィールドおよび[訪問者(Visitor)]フィールドの両方として存在する、[初回訪問(First Visit)]や[最終訪問(Last Visit)]のようなパラレルフィールドがあります。セグメントの作成時には、目的のデータ(アカウントデータまたは訪問者データ)のフィールドを選択していることを確認してください。
セグメントの管理
左側のナビゲーションの[ユーザー(People)]セクションの[セグメント管理ページ(Segments Management Page}]に移動します。
このページからは、自分や他のユーザーがこのページで作成したすべてのセグメントを確認できます。
このページからセグメントを管理する方法については、こちらをご覧ください。
よくある質問
メタデータフィールドを削除しましたが、ガイドに適用されるセグメントはどうなりますか?
削除されたメタデータフィールドはデータマッピングページから削除され、そのフィールドがセグメントで使用されている場合は、それも削除されます。これにより、既存のセグメントと、そのセグメントを使用しているガイドが無効になります。ガイドは表示されなくなります。
ガイドに「不明なセグメント」と表示されています。
現在、フィルターに設定されているセグメントが削除されている場合、「不明なセグメント」と表示されます。このセグメントを全員(Everyone)または別のセグメントに変更することで、動作が修正されます。
CSVセグメントをガイドに適用すると、対象となる訪問者が0人と表示されます。
これは、訪問者がPendoで識別されていないためです。Pendoは、未確認の訪問者がまだPendoに配置されていない場合、その訪問者を適格としてカウントしません。ただし、これらのユーザーがログインすると、リストに含まれるため、ガイドが表示されます。すると、0から新たにカウントされた番号に変わります。簡単に言えば、ガイドの「対象となる訪問者」の数字が、最新かつ正確な数字だと見なすことができるということです。
セグメント化によって除外された訪問者とアカウントを対象にできますか?
いいえ。セグメント化によって除外された訪問者を対象にすることはできません。除外された訪問者やアカウントを表示するには、除外フィルターを使用する必要があります。