ガイド表示アラートは、ユーザーに対してガイドステップが表示されなかったインスタンスを表示します。ガイドステップが表示されない原因はいろいろあります。アプリケーションの変更、ページルールの変更、ユーザー入力に依存する要素ターゲット、またはカスタムコードに起因して、ガイドが常に正しく表示されない場合や、完全に表示されなくなる場合があります。
[アラート(Alerts)]テーブルには、表示できなかったガイドステップのアラートが表示されます。このテーブルには、次の詳細が含まれています。
- アラートの種類
- 影響を受ける訪問者
- ステップが表示に失敗した頻度
[アラートステータス(Alert Status)]、[ミュート(Mute)]および[備考(Note)]のオプションは、アラートのレビューワークフローで使用され、活発に処理されているアラートのステータスを追跡、伝達し、誤ったアラームをミュートします。
要件
- エージェントバージョン2.41.1以降
ガイドアラートへの対応
ガイドアラートが表示された場合は、一連の手順に従って問題の特定および解決を行うとともに、必要に応じて訪問者をフォローアップします。アラートを解決するために必要なアクションはガイドによって異なりますが、まずはアラートタイプを確認するところから始めます。[影響を受けた訪問者(Visitors Impacted)]および[アラートレート(Alert Rate)]は問題の重大度を表しており、ガイドステップが表示されなかった訪問者、および訪問者にガイドステップが表示されなかった頻度を示します。アラートが表示された日付は、アラートが発生した時間枠を示します。この情報を使用して、アラートの原因を調査してください。
ガイドステップの調査
[トリアージ(Triage)]を選択して、アラートを調査中のステータスにします。これによりサブスクリプション内の他のユーザーは、このアラートが対応中であることがわかります。また、未調査のアラートを追跡する際に役立ちます。
1.[アラートタイプ(Alert Type)]をもとに、確認するガイドを絞り込みます。
- ページの不一致(Page Mismatch) - 訪問者の現在のURLがガイドステップの[場所(Location)]設定で選択したページと一致しなかったため、ガイドステップを表示できませんでした
- 要素なし(Element Missing) - ガイドステップの[ロケーション]設定で選択したターゲット要素が存在しなかったため、ガイドステップを表示できませんでした
- その他(Other) - [ページの不一致]、または[要素なし]以外の原因には、カスタムコードの問題、アプリケーションエラー、接続に関する問題などがあります
2.[影響を受けたステップ(Impacted Step)]をクリックして、 [ガイドの詳細(Guide Details)]ページに移動します。[ガイドの詳細]ページから、シングルステップガイドのトラブルシューティングに使用できる[アクティベーション(Activation)]タイルの[ターゲットページ(Page Location)]と[ターゲット要素(Target Element)]を確認できます。これらの設定を変更するには、ビジュアルデザインスタジオ(Visual Design Studio)を開く必要があります。
マルチステップガイドの場合、ビジュアルデザインスタジオを開いて特定のステップを表示する必要があります。影響を受けたステップをコンテンツプレビューで探し、そのステップにカーソルを合わせて、ステップ上でデザイナーを起動します。
3.[ページの不一致]アラートまたは[要素なし]アラートがある場合は、[コンテナ設定(Container Settings)]の[ロケーション]タブを確認します。[コンテナ設定]は、デザイナーを開いたときにデフォルトで開きます。アプリケーションの正しいページにいること、およびUIがガイドステップの正しいコンテキストにあることを確認します。ウォークスルーのような複雑なガイドでは、トラブルシューティング設定を開始する前に、アプリ内を移動する必要がある場合があります。
- [ページの不一致]アラートを解決するには、選択したページ位置がまだ動作するかを確認します。ページ位置が正しくない場合は、新しいページを選択するか、新しいページにタグを付けます。
- [要素なし]アラートを解決するには、ターゲット要素が存在するかどうか、およびターゲットルールが対象となる要素を識別しているかを確認します。ターゲット要素が正しくない場合は、新しい要素をターゲットに設定します。
- [その他]のアラートを解決するには、ガイドの内容を調べます。コードブロックなど、ガイドのカスタム要素を確認して、技術的な問題でガイドが中断されていないかを判断します。ガイドに不具合が見つからない場合は、ガイドの内容と設定以外の原因を探します。
誤検知(False Positives)
ガイドアラートの感度により、誤検知が発生する場合があります。適切なユーザー体験を提供するために選択したガイド設計であっても、それが原因でアラートが誤って発報されることがあります。たとえば、ユーザーがアクティブにするまで表示しない、またはアプリケーションのプロセス実行後に表示する要素のガイドステップをターゲットに設定できます。しかし、この時間差があるせいで、表示エラーしきい値内に要素が存在しないと、[要素なし]アラートが発報されます。この場合、ガイドに技術的な問題はなく、ユーザーまたはアプリケーションが期待どおりに応答しなかったという誤検知が起こります。このようなときは、アラートをミュートしてアラートテーブルから非表示にできます。
備考の追加
アラートごとに備考を追加して、アラートテーブルにない別のコンテキストを、サブスクリプション内のほかのPendoユーザーに連絡できます。自分が開発したアプリであれば、アラートのデータを補完し、他のユーザーがアラートを理解するのに役立つ情報が分かっています。表示アラート担当のチームがある場合は、問題が対処中であることを他のユーザーに連絡し、作業の重複を防止します。ミュート済みガイドにアラートを追加して、その理由を記載しておくことで、他の人が個別に調査を行わないようにします。
影響度の評価
アラートテーブルの詳細情報は、問題の重大度を測定するために使用します。利用可能なすべての情報とガイドの内容の重要性をもとに、修正対応とその次の手順を決定します。単純な機能のウォークスルー中にアラートが表示されるのは困りますが、リスクが発生したり、何らかの結果を引き起こしたりすることは無いと思われます。重大な通知に関するアラートでは、さらに調査とフォローアップが必要な場合があります。アラートテーブルは、アプリ内メッセージの状況監視に役立つツールにすぎません。根本原因の分析と対応プロセスは、組織によって異なります。
[影響を受けた訪問者]は、対象のガイドステップを参照しなかった訪問者の数を示します。数字をクリックすると、訪問者のリストが表示されます。リストから個々の訪問者IDをクリックすると、訪問者のタイムラインが表示され、ウォークスルーで誤った要素をクリックした、誤ったページに移動したなど、ステップが表示されなかった理由が特定できます。訪問者リストをすべてCSVとしてダウンロードして、影響を受けたユーザーのグループ全体に対する追加の分析用またはコミュニケーション用のセグメントを作成します。
[アラートレート]は、アラートが発生した訪問者とそのステップを完了した訪問者の合計数の比率を表します。パーセンテージが高いほど、ユーザーの多くがそのガイドステップを予定どおり表示できなかったことを意味します。パーセンテージが低い場合は、アラートが特定のユーザーに限られているか、誤検知の可能性があります。
[アラート日付(Alert Dates)]は、表示の問題がユーザーに影響を与えた時間枠を特定するのに便利です。アラートは、ガイドを表示しようとしてできなかった実際の訪問者だけが生成します。アラートの原因となる実際の不具合は、最初のアラート日付より前に発生済みで、最後のアラート日付以降も継続している可能性があります。アラートは、アプリやPendoタグの変更と同じタイミングで発生する場合があり、意図せずガイドに影響を与えた可能性があります。このことは、表示アラートの根本原因を調査する際に役立ちます。アラートのステータスを[解決済み(Resolved)]に変更して、調査している他のPendoユーザーにアラートが対処されたことを知らせることが重要です。
アラートテーブルのデータは、ページ上部のフィルタで設定した日付範囲に絞られます。[最初のアラート日付(First Alert Date)]と[最後のアラート日付(Last Alert Date)]には、選択した日付範囲内の最初と最後のアラートが表示されます。実際に最初と最後に記録されたアラートは、選択した日付範囲外に存在する場合があります。根本となる問題が長期間存在していたと想定される場合は、日付の範囲を広げて、表示の問題が存在していた全体の期間を確認します。
アラートステータスを[解決済み]に変更して、表示の問題について調査と修正が完了したことを示します。再度アラートが発報されない限り、ステータスは解決済みのままになります。再度アラートが発報されると、アラートステータスは[未確認(Not Reviewed)]に変わります。
上位の情報テーブル
[上位の情報(Top Stats)]テーブルには、選択した日付範囲およびアプリに対するアラート数と現在のステータスの概要が表示されます。ミュートされたアラートは合計数には含まれません。
アラートテーブル
アラートテーブルには、ページ上部で選択したフィルタに基づいて、すべてのアラートおよび影響に関するデータが表示されます。アラートは、設定時間内にガイドステップが表示されない場合に発報されます。ガイドステップごとに複数のアラートを設定でき、アラートタイプごとに1つのアラートを設定します。また、ガイドは、ガイドステップごとにアラートを設定できます。
アラート行には、影響を受けたステップ、ガイド名、アラートタイプ、アラートステータス、影響を受けた訪問者数、アラートレート、最初のアラート日付、最後のアラート日付が表示されます。列をカスタマイズして、合計訪問者数、最終更新日、アクティベーション方法、セグメント、およびアプリケーションの列を追加できます。列はソートできます。[影響を受けた訪問者]または[アラートレート]でソートすれば、最も重要なアラートに優先順位を付けるときに便利です。
各アラートのコントロールで、ステータスの変更やアラートのミュートができます。テーブルの構成オプションを使用して、ミュートしたアラートの表示の切り替え、ガイド別のアラートのグループ化、アラート設定の変更、および表示列の編集を行います。
アラートタイプ
アラートタイプは、表示問題の推定原因を示します。アラートを調査する場合は、最初にアラートタイプを使用します。
- ページの不一致(Page Mismatch) - 訪問者の現在のURLがガイドステップの[場所(Location)]設定で選択したページと一致しなかったため、ガイドステップを表示できませんでした
- 要素なし(Element Missing) - ガイドステップの[ロケーション]設定で選択したターゲット要素が存在しなかったため、ガイドステップを表示できませんでした
- その他(Other) - [ページの不一致]、または[要素なし]以外の原因には、カスタムコードの問題、アプリケーションエラー、接続に関する問題などがあります
アラートステータス
アラートステータスは、未確認の新しいアラートがあるかどうか、または既存のアラートがPendoユーザーによって積極的に対応されているかどうかを示します。新しいアラートは[未確認]ステータスでテーブルに表示されますが、[トリアージ]および[解決済み]ステータスはPendoユーザーが手動で設定することで、そのステータスのアラートが対応中であることを示します。
- 未確認 - 未対応の新規アラート、または解決済みアラートに対して同じアラートが新規に発生したことでステータスが変更されたもの
- トリアージ - このステータスを設定して、アラートが調査中であることを示します
- 解決済み - このステータスを設定して、アラートが対応済みであることを示します。新規アラートが発生しない場合、このステータスのアラートは最終的にテーブルから削除されます
訪問者への影響
[影響を受けた訪問者]、[総訪問者数(Total Visitors)] 、および[アラートレート]の各列には、表示問題の影響を受けた訪問者の数が表示されます。アラートレートは、総訪問者数に対する影響を受けた訪問者数のパーセンテージです。
アラートのミュート
アラートを調査して誤検知と判明した場合は、そのアラートをミュートして非表示にすることで、その誤検知のアラートが再度発生した時に[未確認]として表示されないようします。
対象のアラートにカーソルを合わせてベルをクリックすると、そのアラートはミュートされます。これにより、そのアラートはすべてのユーザーのテーブルで非表示になり、再度アラートが表示されることはありません。[ミュートしたアラートの表示(Show Muted Alerts)] トグルボタンを使えば、ミュートしているすべてのアラートをテーブルに表示できます。
備考
備考を使って、サブスクリプション内の他のPendoユーザーにアラートに関する連絡ができます。アラートの調査を開始したとき、根本原因を見つけたとき、またはガイドを修正しているときに、備考を追加して、問題が処理されていることをチームの他のメンバーに知らせることができると便利です。ミュートしたアラートにコンテキストを追加するのにも役立ちます。
[備考の表示(Show Notes)]をクリックして[ガイドアクティビティ(Guide Activity)]を表示します。
備考を入力して[備考を追加(Add Note)]をクリックします。
入力した備考は、タイムスタンプとともにこのアラートに対する備考情報に追加されます。必要に応じて備考を編集または削除できます。備考を編集するとメッセージの最後に[編集済み(edited)]と追加されますが、タイムスタンプは変更されません。
アラートテーブルの構成
[ミュートしたアラートの表示]は、ミュートしているすべてのアラートをテーブルに表示します。この数字は、現在ミュートしているアラートの数を示します。
[ガイド別グループ化(Group by Guide)]は、同じガイド内のステップのアラートをグループ化することで、1つのガイドのアラートすべてをまとめて管理できます。アラートは、アラートタイプごとにガイドステップで生成されます。1つのガイドステップには、アラートタイプごとに1つずつ、全体で最大3つのアラートを設定できます。ガイド別にグループ化すると、多数のアラートを統合できます。ガイド別にグループ化すると、列のソートの効果が制限されます。アラートはガイドグループのコンテキスト内でソートされるため、このビューでは最も重大な表示上の問題を特定するのは難しくなります。
[アラート設定(Alert Settings)]には、表示アラートを発報するまでの経過時間を制御する [表示エラーしきい値(Display Error Threshold)]設定もあります。デフォルトの時間は10秒です。
[列の設定(Column Settings)]は、テーブル内の列の追加、削除、および順序の変更に使用します。列ヘッダーをクリックすると、その列がソートされます。
よくある質問
ガイド表示アラートはいつガイドに問題が発生するかを予測できますか?
いいえ。表示アラートは受動的に動作するため、アラート発生前にガイド表示の問題を把握することはできません。訪問者がガイドを操作することで、アラートが発報されます。公開したガイドを自動的にテストする自動機能はありません。
ガイドはテスト済みで問題もありませんでしたが、アラートが表示されました。
ガイドが正常に動作していても、誤検知が発生することがあります。そのエラーは、ネットワークエラー、コードブロックの使用、複雑なアクティベーション設定など、予期しない動作が原因で発生した可能性があります。誤検知をミュートしようとして[その他]のアラートタイプをミュート設定にしても、それ以外のアラートタイプはミュートされないため、ページまたは要素のターゲットに問題がある場合はアラートが発報されます。ミュートしたアラートを定期的にチェックして、アラートレートが大幅に増加していないことを確認できます。