Pendoでは、データのソースとトリガーに基づいて、さまざまな方法でデータを処理します。データがアナリティクスに表示され、セグメントで利用できるようになるまでの処理にかかる時間は、処理方法ごとに異なります。新しいフィーチャー、トラックイベント、ガイドのターゲティング、APIの呼び出しなどは、それぞれ異なる速度で処理されます。Pendoの管理者であれば、アプリ設定の[イベントの生データ(Raw Events)]タブでイベントの生データをリアルタイムで確認できるため、収集されたイベントデータの確認や検証が可能です。
データ処理を深く理解する近道は、まずPendoが収集するイベントを理解することです。Pendoは、インストールスクリプトがアプリにインストールされて初期化された時点から、すべてのユーザーの行動を収集します。訪問者によるプロダクトの使用状況はイベントの生データとして保存されます。これには、イベントにタグを付けるために必要なコードやメタデータが含まれます。ほとんどのデータがこの方法でPendoに送信されます。また、サーバー側のトラックイベントやメタデータの更新など、APIを利用して直接Pendoにデータを送信することも可能です。これらのイベントはすべて分類され、サブスクリプションのデータベースに保存されます。データ処理とは、Pendo がこれらのイベントを調べ、タグ付けルールを使用状況イベントまたはマッピングAPIイベントに照合し、それらのイベントをUIに表示することを指します。
一般的な処理時間
データはPendo UIで1時間ごとに更新され、各時間の最初に一括計算が実行されます。 インターネットのトラフィックにもよりますが、処理は通常15分以内に完了します。 たとえば、午後2時から午後3時までに収集されたイベントは、その日の午後3時15分までにPendo UIに表示されることになります。
ただし、(訪問者が特定のフィーチャーを使用した場合にガイドを表示するなど)ガイドターゲティングのためのセグメント計算はこの限りではありません。この場合、ガイドを表示するかどうかを判断するのに最大5分かかります。
ページタグとフィーチャータグ
ページタグとフィーチャータグのデータは、今日のイベントを起点に時間をさかのぼり、時系列の逆順で処理されます。
新しいページやフィーチャーにタグを付けると、すぐに今日のイベントから時系列の逆順でイベントデータの処理が開始されます。既存のタグを編集すると、以前にタグ付けされたイベントが消去され、新しいタグ付けルールを使用してタグが再処理されます。場合によっては、既存のタグに追加のタグ付けルールを追加することができます。その場合、以前にタグ付けされたイベントがUIから消去され、すべてのタグ付けルールが新しいタグであるとみなされ、同時に処理されます。
可視性
タグが処理中でイベントデータが表示されていない場合、ページやフィーチャーのリストビュー、そのタグの詳細ページ、ビジュアルデザインスタジオ(Visual Design Studio)に処理中であることが表示されます。
データはPendoに表示され、過去90日間の処理が完了するとすぐにセグメントで使用できるようになります。通常、サブスクリプションで大量のイベントが収集されない限り、処理にかかる時間は1時間未満です。
最初の90日間が処理された後は、前日の処理ごとにデータが表示されるようになります。タグ付けされたページまたはフィーチャーの詳細ページの上部にあるバナーには、可視化されたデータとともに最も古い日付が表示されます。すべてのイベントが処理されるまで、バナーが表示され、古いデータが継続的に表示されます。
すべての履歴データの処理には通常1時間かかりますが、イベント数の多い大規模なサブスクリプションでは4時間かかることもあります。数年にわたる、イベント数が多い非常にアクティブなサブスクリプションでは、さらに長くかかる場合があります。Pendoサポートに連絡する前に、処理が完了するまで最大24時間はお待ちください。最も古い処理日以前のデータを使用するレポート、ウィジェット、およびセグメントは、データ処理が選択した日付範囲を網羅するまで不完全な状態になります。
プロダクトの現在の使用状況
訪問者がプロダクトでページを読み込んだり、フィーチャーを操作したり、投票やアンケート調査の回答を送信したり、トラックイベントを生成したりするたびに、Pendoは継続的にイベントを収集します。これらのイベントは、毎正時に一括して処理されます。新しい使用状況データがPendoに表示されるまで、15分ほどかかる場合があります。これは、日付範囲に「今日」が含まれるレポートとセグメントにのみ影響します。
ガイドターゲティングセグメントに使用されるデータの処理
特定のデータは、ガイドを有効化するセグメントで使用できます。場合によっては、このデータには時間的制約があります。たとえば、「これまでに閲覧されたページ」をセグメントルールで使用して、訪問者が初めてページにアクセスしたとき、または他の使用トリガーと組み合わせて、訪問者にガイドを展開できます。最高のユーザー体験を提供するには、訪問者が対象となったときにガイドを展開する必要があります。Pendoがガイドターゲティングセグメントのデータを処理した後は、訪問者がページを更新するか、プログラムでガイドを読み込まないと(pendo.loadGuides()
を呼び出す)、ガイドは表示されません。
高速処理を別に実施すると、Pendoアナリティクスに表示される前に、このタグ付けされた使用状況データをガイドの適格性の計算に使用できます。この高速処理には5秒もかかりません。
ガイドターゲティングセグメントのルールを変更した場合、更新されたセグメントにガイドが表示されるまでに最大15秒かかります。
新しいページやフィーチャーをタグ付けしてガイドターゲティングセグメントで使用する場合は、ガイドの適格性の計算で使用する前にタグを処理する必要があります。この一連の処理イベントは非常に変わりやすいものです。ページまたはフィーチャーのタグの処理が終了するまでは、ガイドターゲティングセグメントは期待どおりに動作しない可能性があります。
詳細については、セグメント記事のガイドのターゲット設定に適さないセグメントを参照してください。
Pendo APIへのPOST
Pendo APIにアクセスできるサブスクリプションでは、一部のデータをPendoに直接送信することができます。たとえば、メタデータエンドポイントへのPOSTでは、既存の訪問者またはアカウントのメタデータをいつでも追加または更新できます。APIを使用してPendoに送信されたデータは、UIに表示するために必要な処理が完了するとすぐに表示されます。