フィーチャーの全体的な定着率を測定する

最終更新日:

[フィーチャーの定着化(Feature Adoption)]ダッシュボードウィジェットは、訪問者がプロダクトをどの程度利用しているかを把握するために使用します。また、ユーザーがプロダクトのどの部分に最も価値を感じているかを確認するのにも役立ちます。

ダッシュボードにウィジェットを追加する

  1. ダッシュボードに移動し、ページの右上にある[+ウィジェットを追加(+ Add Widget)]を選択します。
  2. 利用可能なウィジェットのリストから[フィーチャーの定着化]を選択します。

    Dashboard_AddWidget_FeatureAdoption.png

  3. 必要に応じて各フィールドを編集します。
    • 名前(Name):ダッシュボードに表示されるウィジェットの名前を入力します。
    • 日付範囲(Date Range):イベントの使用状況を測定する期間を選択します。
    • セグメント(Segment):使用状況データの分析対象とするユーザーを選択します。一般に、セグメントが大きいほど、データの変動が少なくなります。
    • アプリ(App):イベントおよびプロダクトの使用状況データを調査したいアプリケーションを選択します。
    • ベンチマーク(Benchmark):ベンチマークとするパーセントを設定します。このベンチマークを基に、選択した期間内にどのフィーチャーがクリック量の相当部分を生み出しているのかを特定します。デフォルトは80%に設定されていますが、分析のニーズに合わせて1%から99%の間でカスタマイズできます。
    • 指標(Metrics):ベンチマークの計算方法として、[フィーチャーのクリック数の割合(Percent of Feature Clicks)]または[1日のフィーチャーのクリック数の平均割合(Average Percent of Daily Feature Clicks)]のいずれかを選択します。
  4. [保存(Save)]を選択し、ウィジェットをダッシュボードに追加します。

    Dashboard_FeatureAdoptionWidget_Save.png

一般的なダッシュボードとウィジェットの機能の詳細については、ダッシュボードを参照してください。

ウィジェットデータの解釈

このウィジェットには、パレートの法則が採用されています。パレートの法則とは、成果の80%は全体の20%によって生成されるという考え方です。この法則をウィジェットの指針とすることで、指定した期間にユーザーエンゲージメントの大きな部分を占めていたフィーチャーを特定しやすくしています。

フィーチャーのクリック数の割合

ウィジェットの設定で [フィーチャーのクリック数の割合]を選択した場合、指定された期間に発生した全フィーチャーのクリック数に対する各フィーチャーのクリック数の割合が表示されます。

その具体例を以下に示します。この例の前提は次のとおりです。

  • タグ付けされたフィーチャーは4つ。
  • 指定した期間は3日間。
  • ベンチマークは80%に設定。
  1日目 2日目 3日目 合計

フィーチャー

クリック数 クリック数 クリック数 クリック数
A 4,000 20% 5,000 22.7% 6,000 24% 15,000 22.4%
B 12,000 60% 12,500 56.8% 13,000 52% 37,500 56.0%
C 1,000 5% 1,500 6.8% 2,000 8% 4,500 6.7%
D 3,000 15% 3,000 13.6% 4,000 16% 10,000 14.9%
合計 20,000   22,000   25,000   67,000  

この表では、指定された期間における各フィーチャーのエンゲージメントレベルが次のように示されています。

  • 各フィーチャーのクリック数と、それに対応する割合が1日単位で表示されています。
  • 縦の[合計]列には、3日間のクリック数と割合が集計されています。
  • [割合]には、合計クリック数に対する各フィーチャーの割合が表示されています。

1日のフィーチャーのクリック数の平均割合

ウィジェットの設定で[1日のフィーチャーのクリック数の平均割合]を選択した場合、指定された期間のアクティブな日における各フィーチャーの使用状況に基づいて、各フィーチャーのクリック数の平均割合が計算されます。 そのうえで、各フィーチャーの平均割合を正規化することにより、80%(または指定したベンチマーク)を構成する上位のフィーチャーが特定されます。

その具体例を以下に示します。この例の前提は次のとおりです。

  • タグ付けされたフィーチャーは4つ。
  • 指定した期間は3日間。
  • ベンチマークは80%に設定。

1日目は、各フィーチャーのクリック数を全フィーチャーのクリック数で割ることで、各フィーチャーのクリック数の割合を算出します。

フィーチャー クリック数
A 4,000 (4,000/20,000) x 100 = 20%
B 12,000 (12,000/20,000) x 100 = 60%
C 3,000 (3,000/20,000)x100=15%
D 1,000 (1,000/20,000)x100=5%
合計 20,000 100%


この計算は、指定された期間を通じて1日単位で実施されます。次に、全期間における各フィーチャーの平均割合を次の計算式で正規化します:(平均/平均合計) x 100

フィーチャー

1日目 2日目 3日目 平均 正規化後の平均
A 20% 22.7% 24% 22.2% (22.2/99.9) x 100 = 22.2%
B 60% 56.8% 52% 56.3% (56.3/99.9) x 100 = 56.4%
C 15% 6.8% 8% 9.9% (9.9/99.9) x 100 = 9.9%
D 5% 13.6% 16% 11.5% (11.5/99.9) x 100 = 11.5%
合計 20,000   22,000 99.9% 100%
 
この正規化された平均値は、総クリック数に対する各フィーチャーの貢献度を示すものであるため、指定した期間において全体の成果に最も貢献したフィーチャーを特定することができます。

フィーチャーのリスト

ウィジェットの右側に表示されるフィーチャーは、総クリック数に対する割合の多い順に並びます。前述の2つの指標([フィーチャーのクリック数の割合]と[1日のフィーチャーのクリック数の平均割合])のシナリオをそのまま用いると、フィーチャーリストのトップには、総クリック数の80%(または指定したベンチマーク)に総合的に貢献したフィーチャーが表示されることになります。

フィーチャーのクリック数の割合

以下の表を見ると、フィーチャーBとAで総クリック数の80%を占めていることがわかります。

フィーチャー クリックの割合
B 56.0%
A 22.4%
D 14.9%
C

6.7%

合計 100%

 

1日のフィーチャーのクリック数の平均割合

同様に以下の表でも、フィーチャーBとAで総クリック数の80%を占めていることがわかりますが、ここでは、平均の合計をアクティブな日数で割って、正規化後の平均を算出しています。

フィーチャー

1日目 2日目 3日目 正規化後の平均
B 60% 56.8% 52% 56.4%
A 20% 22.7% 24% 22.2%
D 5% 13.6% 16% 11.5%
C 15% 6.8% 8% 9.9%
合計       100%


フィーチャーの合計が正確に80%(または指定したベンチマーク)にならない場合、Pendoでは、可能な限り80%に近い割合を構成するフィーチャーを特定します。

ヒント:プロダクトの傾向を迅速に見極めるには、プロダクトのどのエリアに利用率の高いフィーチャーがあるのかを確認することが効果的です。これにより、ユーザーがプロダクトのどの部分に特に価値を感じているのかが、すぐにわかるからです。

この記事は役に立ちましたか?
7人中2人がこの記事が役に立ったと言っています