トラックイベントは、アプリ内のユーザーインタラクションに関するインサイトを得るために設定できる特定のイベントです。トラックイベントでは、特定の時間に特定のアクションが発生したことをプログラムでPendoに通知し、このイベントを指定した訪問者とアカウントに関連付けます。
トラックイベントの理解
トラックイベントは、サーバー側とクライアント側の両方の形式をとることができ、フィーチャークリックイベントまたはページ読み込みイベントとして自動収集されないインタラクションを収集します。
クライアント側 | サーバー側 | |
例 |
ブラウザのエラーやダウンロードの完了など、クリックイベントや読み込みイベントとして自動収集されないイベント。 |
APIコールやユーザーに送信されるメールなどのアクション。 |
送信方法 | アプリケーションのフロントエンドのコードのJavascriptを通じて送信されます。 | REST APIコールとして送信されます。 |
ユーザーの関連付け | 訪問者IDとアカウントIDは、Pendoエージェントを通じてトラックイベントに自動的に関連付けられます。 | APIコールには、関連する訪問者IDとアカウントIDを含める必要があり、これらのユーザーのウェブイベントと一致する必要があります。 |
認証 | インストールスクリプトによって自動処理されます。 | 共有秘密鍵を使用する必要があります。 |
Twilio Segmentとのインテグレーションまたはモバイル向けPendoを通じてトラックイベントを送信することもできます。詳細については、Twilio Segmentとのインテグレーションの概要とローコードトラッキングとトラックイベントを参照してください。
イベントプロパティはトラックイベントの重要な要素です。これがあることで、トラックイベントが生成される際に、そのトラックイベントに関する詳細が提供されるからです。たとえば、訪問者が新しいプランに登録したときにトラックイベントが生成されるように設定するのであれば、イベントプロパティを使用することで、その訪問者がどのプランに登録したかを把握できます。
デフォルトでは、訪問者のアプリ滞在時間を計算する際に、トラックイベントは考慮されません。これは、アプリケーション設定の[トラックイベントをアプリ滞在時間としてカウント(Count Track Events as time in app)]を使用して変更できます。詳細については、ページおよびアプリ滞在時間の計算を参照してください。
アプリでのトラックイベントの設定
Pendoでトラックイベントデータを表示するには、まずアプリ内でトラックイベントを設定する必要があります。これには開発チームの支援が必要です。
トラックイベントの設定は、以下の点でページやフィーチャーのタグ付けとは異なります。
- 設定は、トラックイベントのデータにアクセスするための前提条件です。つまり、トラックイベントに関連付けられた履歴データは存在しません。
- 設定後、トラックイベントはPendoにリアルタイムで表示されるため、手動でタグ付けする必要はなくなります。(標準のPendoデータ処理時間が適用されます。)
トラックイベントの設定方法については、トラックイベントの設定を参照してください。
Pendoでのトラックイベントの表示と管理
トラックイベントのデータは、データエクスプローラレポート、パス、ファネル、リテンションレポート、訪問者レポート、アカウントレポート、訪問者のタイムラインで確認できます。
また、左側のメニューから[プロダクト(Product)]>[トラックイベント(Track Events)]を開いてトラックイベントのデータを確認することもできます。
トラックイベントページ
[トラックイベント]ページには、Pendoが受信したすべてのトラックイベントが一覧表示され、ページ上部で設定したフィルターに基づいてデータが提供されます。
表の右上にある[列を管理(Manage columns)]アイコンを選択すると、表への列の追加や削除が可能です。
テーブルの結果を絞り込むには、上部のフィルターを使用するか、名前と説明で検索します。
トラックイベントの詳細
[トラックイベント]ページからトラックイベントを選択すると、特定のトラックイベントの詳細ページが開き、追加のデータが表示されます。
トラックイベントの名前、アプリ、割り当てられたプロダクトエリア、および説明が、ページの左上に表示されます。必要に応じて、以下を実施します。
- トラックイベント名を選択して名前を変更します。イベント名を編集した場合、更新後の名前はPendo UIにのみ反映されます。ただし、最初に設定したのと同じ名前を使用してイベントを送信する必要があります。
- プロダクトエリア名の横にあるドロップダウン矢印を選択して、新しいプロダクトエリアを割り当てます。
- アプリとプロダクトエリアの下に表示されるテキストを選択して、説明を追加するか、既存の説明を変更します。説明は280文字以内にする必要があります。
ページの右上では、トラックイベントの削除、お気に入りへの登録、使用目標の作成のいずれかを選択できます。トラックイベントを削除すると、削除した名前では新規トラックイベントを作成できません。誤ってイベントを削除してしまい、再度有効にしたい場合は、Pendoサポートにご連絡ください。
フィルターの下には、選択したセグメント、日付範囲、アカウントに基づいて以下を確認する主要指標セクションがページ上部にあります。
- 一意の訪問者(Unique visitors)- 選択した日付範囲内にトラックイベントを生成した訪問者の合計数。
- 一意のアカウント(Unique accounts)- 指定された日付範囲内に少なくとも1人の訪問者がトラックイベントを生成したアカウントの合計数。
- トラックイベント(Track Events)- 選択した日付範囲内でトラックイベントが生成された合計回数。
- 訪問者の獲得(Visitor acquisition)。このトラックイベントを生成した新規訪問者の総数。プランにPendoアナリティクスが含まれている場合にのみ利用可能です。新規アカウントの獲得(Account acquisition)。このトラックイベントを生成した新規アカウントの総数。プランにPendoアナリティクスが含まれている場合にのみ利用可能です。
- 訪問者の定着率(Visitor adoption)。トラックイベントを発生させた訪問者の割合。訪問者の合計数を、アプリ内のアクティブな訪問者の総数で割って計算されます。プランにPendoアナリティクスが含まれている場合にのみ利用可能です。
- アカウントの定着率(Account adoption)。トラックイベントを発生させた一意のアカウントの割合。アカウントの合計数を、アプリ内のアクティブなアカウントの総数で割って計算されます。プランにPendoアナリティクスが含まれている場合にのみ利用可能です。
これらの指標の下には、デフォルトで選択した日付範囲の[すべてのトラックイベント(All Track Events)]の総数を示す積み上げ面グラフが表示されます。グラフのタイトルのドロップダウン矢印を使用すると、表示している日付範囲やデータを変更できます。
最初のドロップダウンメニューで、[時間毎(Hourly)]、[毎日(Daily)]、[毎週(Weekly)]、または[毎月(Monthly)]などから頻度を選択します(オプションは、ページの上部で選択した日付範囲によって異なります)。2番目のドロップダウンメニューで、次のオプションのいずれかを選択します。
- トラックイベント(Track Events)- 選択した日付範囲内でトラックイベントが生成された合計回数。
- アカウント(Accounts)。選択した日付範囲内にトラックイベントを生成した訪問者が少なくとも1人いる一意のアカウントの合計数。
- アカウントの定着率(Account adoption)。トラックイベントを発生させた一意のアカウントの割合。アカウントの合計数を、アプリ内のアクティブなアカウントの総数で割って計算されます。(プランにPendoアナリティクスが含まれている場合にのみ利用可能です。)
- 新規アカウントの獲得(Account acquisition)。トラックイベントを初めて生成した一意のアカウントの合計数。(プランにPendoアナリティクスが含まれている場合にのみ利用可能です。)
- 訪問者(Visitor)。選択した日付範囲内にトラックイベントを生成した一意の訪問者の合計数。
- 訪問者の定着率(Visitor adoption)。トラックイベントを発生させた訪問者の割合。訪問者の合計数を、アプリ内のアクティブな訪問者の総数で割って計算されます。(プランにPendoアナリティクスが含まれている場合にのみ利用可能です。)
- 訪問者の獲得(Visitor acquisition)。トラックイベントを初めて生成した一意の訪問者の合計数。(プランにPendoアナリティクスが含まれている場合にのみ利用可能です。)
2番目のドロップダウンメニューからデータを選択した後、グラフ内のデータポイントにカーソルを合わせると、前のデータポイントに基づく関連データとトレンド情報が表示されます。トレンド情報が「該当なし(N/A)」である場合、以前の値が0だったことを示します。
積み上げ面グラフの下にあるリストでは、トラックイベントを生成した[上位訪問者(Top Visitors)]と[上位アカウント(Top Accounts)]を確認できます。リストの上部にある[すべての訪問者を表示(View All Visitors)]または[すべてのアカウントを表示(View All Accounts)]を選択すると、関連付けられたすべての訪問者またはアカウントを一覧表示したレポートを表示し、CSVファイルにエクスポートできます。
ページの下部にある[イベントの詳細(Event Breakdown)]表では、トラックイベントを生成した訪問者に関連付けられた一意のイベントプロパティの組み合わせが一覧表示されます。同じイベントプロパティが同じ訪問者から10回送信された場合、[合計イベント数(Total Events)]が10のデータが1行のみが入力されます。表ヘッダーの横の数値は、生成されたトラックイベントの総数ではなく、一意のイベントプロパティの組み合わせの総数を表します。
この表には最大5,000行が含まれます。[CSVをダウンロード(Download CSV)]アイコンを選択すると、完全なデータセットをCSVにエクスポートできます。
表の右上にある[列を管理]アイコンを選択して、表の列を必要に応じて変更できます。
セグメントでのトラックイベントルールの使用
特定のトラックイベントを一度も生成したことがない訪問者や、特定の期間内にイベントを10回以上生成した訪問者など、Pendoでのトラックイベントの使用状況に基づいてセグメントを作成できます。
セグメントを作成するには、セグメントビルダーを開いてルールを追加し、[プロダクトの使用状況(Product Usage)]セクションの下部にある[トラックイベント]を選択して、追加のドロップダウンオプションを必要に応じて更新します。
[イベントプロパティを使用(Use Event Property)]を選択して、セグメントルールにイベントプロパティフィルターを追加することもできます。オプションには、グローバルイベントプロパティ、設定済みのカスタムイベントプロパティ、および履歴メタデータとして有効なメタデータが含まれます。
注:ガイドの適格性を確認するためにセグメントを使用する場合、イベントプロパティは使用できず、「使用済み(used)」または「未使用(not used)」のオプションに限られます。詳しくは、ガイドのターゲット設定に適さないセグメントを参照してください。
その他のリソースを見る
Pendo Academyでは、トラックイベントの使用タイミングや設定方法の概要を説明しています。
トラックイベントの設定が完了したら、トラックイベントの使用方法の動画を再生して、Pendoのアナリティクスやガイドでトラックイベントを活用する方法を学ぶことができます。