ファネル

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ファネルは、アプリ内で定義された一連のステップを移動する訪問者の数を測定することができる行動レポートツールです。ファネルによって、お客様がどのステップで「離脱」したかを明確にできます。

その後、パスツールを使って、離脱ポイントから訪問者がどこに行くかを知ることで、訪問者がプロダクトをどのように使うかをよりよく理解することができます。ユーザーがたどるジャーニーを理解したら、ガイドを活用して、理想的とするジャーニーの各ステップで訪問者をリダイレクトし、ファネルの完了率を高めることができます。

この記事では、ファネルの理解や作成方法について説明します。

ファネルの理解

ファネルは、特定のタスクやワークフローの完了など、アプリ全体の既知の一連のステップを追跡します。たとえば、訪問者にホームページからスタートして、フィーチャーAを選択し、次にフィーチャーBを選択してほしい場合、ファネルは、訪問者がこの経路をたどったかどうかを確認できます。

ファネルは、定義したファネルステップの間にある中間イベントは無視します。ただし、エントリイベント(訪問者がファネルの先頭にリセットされるイベント)は無視せず、ステップの大まかな順序を尊重します。以下はその例です。

  • ファネルのステップがA→B→C→Dのように設定されていて、訪問者がステップA→B→E→C→Dと実行する場合、定義されたタイムアウト期間内にすべてのステップが発生する限り、これは完了したファネルとしてカウントされます。
  • 訪問者がA→B→C→Eを実行した場合、その訪問者はファネル未完了として3番目のステップの後に離脱します。
  • 訪問者がCを実行せずにA→B→Dを実行した場合、その訪問者はファネル未完了として2番目のステップの後に離脱します。

定義されたタイムアウト期間内に所定の一連のステップを完了しない場合、訪問者はファネルから脱落します。タイムアウト期間は、ファネルを作成または編集するときに[詳細オプション(Advanced Options)]セクションで指定できます。デフォルトでは60分です。

訪問者がファネルに複数回入った場合、各訪問は個別の試行としてカウントされます。

ファネルの作成

  1. 新しいファネルを作成するには、Pendo Engageで[行動(Behavior)]>[ファネル(Funnels)]に移動します。既に[保存済みレポート(Saved Reports)]ページを表示している場合は、[レポートを作成(Create Report)]>ファネル(Funnel)]を選択することもできます。
  2. 関連するドロップダウンメニューから、適切なイベントタイプ、アプリ、およびイベントを選択します。ファネルの起点となる部分です。
    Engage_Funnels_SelectPage.png
  3. 2. [ファネルステップを追加(Add funnel step)]を選択し、ドロップダウンメニューから適切に選択します。必要に応じて、最大20ステップまで繰り返します。ファネルステップの順序を調整する必要がある場合は、正しい位置にドラッグアンドドロップできます。
  4. 必要に応じて、ドロップダウンメニューから日付範囲セグメントを選択します。デフォルトでは、これらの値は[過去30日間(Last 30 days)]と[全員(Everyone)]です。
  5. デフォルトのファネルタイムアウトである60分を変更するには、[詳細オプション(Advanced Options)]を選択し、数値を更新します。
  6. [保存して実行(Save & Run)]を選択して、[レポートを保存(Save Report)]ダイアログを開きます。
  7. [レポート名(Report Name)]を入力し、サブスクリプション内の他のユーザーがファネルを表示および編集できるようにしたい場合は、[表示(Visibility)][すべてのユーザー(Everyone)]に更新します。
  8. [レポートを保存(Save Report)]を選択し、ファネルを作成します。
    保存した後は、[行動(Behavior)]>[保存済みレポート(Saved Reports)からファネルにアクセスできます。
    Engage_Funnels_SaveReport.png

ファネルの解釈

ファネルを作成すると、棒グラフの視覚化と表の内訳を読み込むのに数分かかる場合があります。各ファネルコンポーネントについては、以下で詳しく説明します。

グラフの分析

ファネルセクションの上部には、次の2つの指標があります。

  • 総コンバージョン率。これは、指定された日付範囲内にファネルプロセスのステップを完了した訪問者の割合を示しています。また、完了した試行と、繰り返しの試行を含むすべての訪問者からの試行の合計も記録されます。
  • 平均完了時間。これは、訪問者がファネル内のすべての結合されたステップを完了するのにかかった平均時間を示しています。

Engage_Funnels_Chart.png

ファネルは指標の下にある棒グラフで表され、ファネルに追加された各ステップがこのグラフに含まれます。複数のアプリを選択した場合、グラフの上の凡例の色は、イベントを対応するアプリと関連付けるのに役立ちます。

各バーの濃い色の領域は、ファネルのそのステップに進んだ訪問者の数を示し、明るい色の領域はそのステップで離脱した訪問者の数を示します。

棒グラフにカーソルを合わせると、特定のステップに関する詳細情報が表示されます。

  • ファネルを開始、継続、完了、または離脱した訪問者の総数と割合。これには、すべての訪問者からのすべての試行が含まれます。
  • 訪問者が次のステップに進むまで、または前のステップから移動するまでにかかった平均時間。
  • 選択したセグメントと日付範囲。

Engage_Funnels_BarChart_Hover.png

ヒント:X軸のイベント名の前にあるアイコンを見ると、ステップに関連付けられているイベントの種類を簡単に理解することができます。マウスカーソルはフィーチャー、折りたたまれた紙はページを、稲妻はトラックイベントを示しています。

概要の表示

内訳表には、棒グラフ内で選択されたファネルステップの概要が含まれています。棒グラフで最も濃い色をチェックするか、表のイベント名を参照することで、どのステップが選択されているかが分かります。

デフォルトでは、選択されたステップはファネルの最初のステップであり、ファネルを開始した訪問者を示します。表には、各訪問者がファネルに入った日時と、次のステップに進むまでにかかった時間が表示されます。

Engage_Funnels_Started.png

ファネルの別のステップを選択すると、表に[進む(Advanced)][離脱(Dropped off)]の2つの新しいオプションが表示されます。デフォルトでは、表には先に進んだすべての訪問者の情報が表示されます。ファネルのステップで離脱した訪問者を表示するには、[離脱(Dropped off)]を選択します。

Engage_Funnels_DroppedOff.png

注:テーブルビューは、1ステップあたり10,000行に制限されています。ファネル内のすべてのイベントの訪問者データを表示する必要がある場合は、セグメントをより小さな訪問者コホートに調整することを検討してください。また、ステップをより具体的なワークフローに沿うように更新し、主要なナビゲーションボタンを避けることを検討することもできます。

内訳ビューをCSVファイルとしてエクスポートする場合は、テーブルセクションの右上にあるダウンロードアイコンを選択します。このエクスポートオプションには、テーブルで現在選択されている内訳ビューの日付、訪問者ID、および次のステップまでの時間が含まれます。

Engage_Funnels_Breakdown_Export.png

完了したかどうかに関係なく、ファネルに入ったすべての訪問者のリストをエクスポートする場合は、ページの右上にあるダウンロードアイコンを使用します。このエクスポートオプションには、訪問者ID、各訪問者が完了したステップ数、および関連する各イベントのタイムスタンプが含まれます。

ファネルの共有

ファネルを保存する際に公開範囲を[全員(Everyone)]を選択していれば、契約しているすべてのPendoユーザーが[行動(Behavior)]>[保存済みレポート(Saved Reports)]からそのレポートにアクセスできます。

可視性を更新する必要がある場合は、[保存済みレポート]ページからレポートを選択し、レポートの上部にある[共有]アイコンを使って[可視性][全員]に設定されているか確認し、ウェブブラウザのアドレスバーにあるURLを共有するか、[保存済みレポート]ページで表示できることを知らせます。

Engage_Funnels_Export.png