データエクスプローラでは、データの可視化やレポートを使って、プロダクトやセグメントの分析を一か所で実行できます。利用者の行動やパターンを迅速に把握でき、これらのインサイトをプロダクトやカスタマーエクスペリエンスの改善に活用できます。セグメントによる追加フィルタや訪問者別のグループ化、またアカウントメタデータにより、異なるユーザーグループによってプロダクトがどのように使用されているかがさらに明確になります。視覚化し比較ツールを使用することで、異なるセグメント間または異なる日付範囲間のパフォーマンスを比較分析できます。また、グラフを画像としてダウンロードしてプレゼンテーションに追加することも、表をCSVファイルとしてダウンロードしてPendo外で分析を進めることもできます。保存したレポートは、サブスクリプションのメンバー全員が閲覧したり、共有したり、ダッシュボードに追加したりして、簡単にアクセスできます。
要件
データエクスプローラでは、読取り専用ユーザーを除くすべてのユーザーが、レポートを作成・保存できます。
データエクスプローラでのレポート作成
[データエクスプローラ(Data Explorer)]は[行動(Behavior)]セクションにあります。
新しいレポートの作成から始め、クエリを作成します。
少なくとも、[データソース(Data Source)]とオブジェクトは追加する必要があります。デフォルトでは、データエクスプローラは[全員(Everyone)]の過去30日分の日別データを表示します。
より高度な分析を行うには、最大2つのデータソース、合計10個のオブジェクトを追加できます。5つ以下のオブジェクトを使用する場合は、1つの日付範囲で最大5つのセグメント、または1つのセグメントで最大2つの日付範囲を比較できます。各パラメータの上限は、クエリの他の部分に依存する場合があります。
クエリの作成
以下を選択してクエリを作成します。
- 1つまたは2つのデータソースから最大10個のオブジェクト
- これらのソースの測定値
- 分析の日付範囲
- クエリのフィルタリングに使用するセグメント
- 使用可能なメタデータのグループ化
これは、アプリの使用状況、ガイドの使用状況、イベント、ユーザーの行動を、異なるセグメントの異なる時間帯で互いに比較することができる強力なパラメータの組み合わせです。
データソース
以下の中から、2つまで選択できます。
- 任意のアクティビティ(Any Activity) - アプリケーションの任意のイベントを持つすべての訪問者またはアカウント
- ページ閲覧数
- フィーチャーのクリック数(Feature Clicks)
- トラックイベント
- ガイド閲覧数
測定
データソースごとに、以下を選択します。
- 合計(Total) - すべてのイベントが含まれます。
- 平均(Average) - この測定値は、データソースに基づいて閲覧数、クリック数、またはイベント数の平均を計算します。
- 中央値(Median) - この測定値は、データソースに基づいて閲覧数、クリック数、またはイベント数の中央値を計算します。
-
訪問者の数(Number of Visitors)、アカウントの数(Number of Account) - すべての一意の訪問者、または一意のアカウントが含まれます。
- これはデーターソースが[任意のアクティビティ]の場合に使用できる唯一のオプションです。
-
訪問者の比率(Percent of Visitors)、アカウントの比率(Percent of Accounts) - フィーチャーをクリックしたり、ページを閲覧したり、トラックイベントを実行したりしたすべての一意の訪問者または一意のアカウントの、セグメント内の対象数に対する割合です。
- このオプションは[任意のアクティビティ]または[ガイド閲覧数]では使用できません。
アプリの選択
Pendoサブスクリプションに複数のアプリケーションがある場合は、データソースごとに異なるアプリケーションを選択できます。
データソースに[任意のアクティビティ]を使用する場合は、最大5つのアプリを選択してクエリを実行できます。
データ範囲の選択
日付範囲を選択するか、独自のカスタム日付範囲を選択して、日付範囲内のデータの集計期間単位を選択します。データは、データの表示方法の集計期間単位に応じて集計されます。
日付範囲のオプション
- 今日
- 昨日
- 過去7日間
- 過去30日間
- 過去90日間
- 過去180日間
- カスタム日付範囲(最大180日間)
データ集計期間単位のオプション
- 時間毎 - デフォルトでは1日
- 日次 - 2~59日の日付範囲で選択可能
- 週次 - 14~180日の日付範囲で選択可能
- 月次 - 60~180日の日付範囲で選択可能
日付範囲の比較
日付範囲の比較では、異なる期間のクエリが反復して実行され、1つのデータ表示で同じグループの異なる時点の分析を比較できます。
2番目の日付範囲は、1番目の日付範囲と同じ期間範囲、同じ集計期間単位である必要があります。デフォルトでは、最初の日付範囲の直前の日付範囲が選択されます。
2番目の日付範囲ドロップダウンでは、他のオプションを選択できます。
- 直前の日付範囲
- 前年の同じ日付範囲
- 同一日数のカスタム日付範囲
- データ範囲の開始日または終了日を選択します
注:日付範囲の比較の際に使用できる日付ソースは2つですが、オブジェクトは5つ、セグメントは1つのみです。選択したオブジェクトやセグメントが多すぎる場合は、[日付範囲の比較(Compare Date Ranges)]ボタンがグレー表示になります。
1つまたは複数のセグメントの選択
クエリを実行する[セグメント(Segment)]を選択します。デフォルトのセグメントは[全員(Everyone)]です。必要に応じて、新規またはドラフトのセグメントを作成できます。ドロップダウンリストで作成した新しいセグメントが、サブスクリプションのセグメントのリストに追加されます。[ドラフトセグメント(Draft Segment)]は、このレポートのみに使用するセグメントを作成する際に使われ、サブスクリプションに保存することもできます。ガイドのカスタムセグメントと同様、サブスクリプションに保存せずにレポート内で変更できます。
[セグメントの追加(Add Segment)]で、比較する追加のセグメントを選択します。このクエリは、追加されたすべてのセグメントに対して反復して実行されます。データソースのオブジェクトが5つ以下で、日付範囲が1つの場合、セグメントは5つまで選択できます。5つ以上のオブジェクトを選択した場合、セグメントの数は2つに制限されます。
注:複数のセグメントを使用する場合、クエリで使用できるのは1つの日付範囲のみです。5つを超える日付ソースオブジェクトを持つクエリで使用できるセグメントは、2つまでです。選択したオブジェクトや日付範囲が多すぎる場合、 [セグメントの追加]ボタンはグレー表示になります。
ドラフトセグメントの作成
ドラフトセグメントを使用すると、サブスクリプションに新しいセグメントを追加したり、サブスクリプション内の既存のセグメントを変更したりすることなく、セグメントを構築してレポートを実行できます。ドラフトセグメントは、セグメントがサブスクリプションに保存されていなくても、データエクスプローラのレポートと共に保存されます。クエリを作成する際の他の選択項目に応じて、最大2つまたは5つまでの複数のドラフトセグメントを追加できます。
1. [ドラフトセグメントの作成(Create Draft Segment)]をクリックすると、ドラフトセグメントビルダーが開きます。
- ドラフトセグメント(Draft Segment) - デフォルト名は[ドラフトセグメントA~E(Draft Segment A~E)]の最大5セグメントで、名称は変更可能です
- 既存のセグメントを使用(Use Existing Segment) - [ドラフトセグメント]を閉じ、既存のセグメントをドロップダウンで選択します
- セグメントの保存(Save Segment) - ドラフトセグメントを新規セグメントとしてサブスクリプションに保存します(保存前に名前とアクセス権を変更可能)
- 削除(Remove) - クエリから任意のセグメントの選択を削除します(デフォルトは[全員(Everyone)])
2. [ルールを追加(Add Rules)]で、セグメントを作成します。これは、セグメントの作成ページでセグメントを作成するのと同様です。
[実行(Run)]をクリックして、選択したセグメントルールでデータエクスプローラのクエリを実行します。ドラフトセグメントは、すぐに編集できるように開いたままになっています。
メタデータによるグループ化(Group By)の選択
グループ化(Group By)は、可視化とテーブルのメタデータとイベントプロパティの値をクラスター化します。グループ化できる値の数に制限はありませんが、メタデータは文字列またはブール値として分類する必要があります。テキスト、数値、日付、またはリスト形式で分類されたメタデータは、ドロップダウンメニューに表示されません。
注:クエリに使用できるデータ型は、最大10,000の一意の値を持つブール値と文字列のメタデータのみです。
- 訪問者メタデータ(Visitor Metadata) - 追加の訪問者レベルのメタデータとアカウントID
- 利用可能なフィールドは[データマッピング設定(Data Mapping Settings)]に記載されています。
- アカウントメタデータ(Account Metadata) - 追加のアカウントレベルのメタデータ
- 利用可能なフィールドは[データマッピング設定(Data Mapping Settings)]に記載されています。
- イベントプロパティ(Event Property) - 選択した[フィーチャークリック]、[トラックイベント]または[ページ閲覧数データソース]オブジェクトにイベントプロパティが関連付けられている場合に使用できます。
注:グループ化は、1つの日付範囲およびセグメントが使用されている場合にのみ使用可能です。日付範囲の比較や複数のセグメントが使用されている場合、[グループ化]ボタンはグレー表示になります。
注:セグメントとグループ化を一緒に適用すると、セグメントに関係なく、すべてのメタデータ値がテーブルに表示されます。したがって、メタデータ値がaccountIDの場合、すべての値が表示されます。ただし、セグメントの外側の値は0として表示されます。グループ化は、選択したメタデータフィールドの有効なすべての値を返し、指定された制約内にデータがない場合でも、その値をレポートに含めます。
クエリの実行
クエリの下部にある[実行(Run)]をクリックしてレポートを実行すると、視覚化されたデータやデータテーブルが作成されます。データベースのサイズやクエリの複雑さに応じて、レポートの処理には数秒かかります。レポートが完了すると[実行]ボタンはグレー表示になりますが、クエリに変更が加えられるとロックが解除されます。
データの視覚化とサイドパネル
クエリを実行すると、[グラフ(Chart)]と[詳細(Breakdown)]表が表示されます。これによりデータが視覚化され、グラフの生成に使用された生データを確認できます。グラフには、データの表示方法を変更するためのカスタマイズオプションがいくつかあります。グラフや未加工データをダウンロードすることもできます。[詳細]表の最大10行を一度にグラフに表示できます。
データソースのタイプごとに、使用する[グラフの種類(Chart Type)]を選択します。
- 折れ線(Line)
- 面(Area)
- 縦棒(Column)
- 横棒(Bar)
- ドーナツ(Donut)
左右のY軸はデータソースに対応しています。クエリにまったく同じ尺度(合計、平均、中央値、アカウント数、訪問者数、アカウントの比率、訪問者の比率)を使用する2つのデータソース(ページ閲覧数、フィーチャークリック数、トラックイベント、ガイド閲覧数)が含まれている場合は、[グラフオプション(Chart Options)]を使用してY軸の目盛りを一致させることができます。
データポイントにカーソルを合わせると、追加情報が表示されます。
データポイントをクリックするとサイドパネルが開き、そのデータポイントの数値に含まれるすべての[訪問者(Visitors)]または[アカウント(Accounts)]が表示されます。デフォルトでは、サイドパネルに[訪問者ID(Visitor ID)]または[アカウントID(Account ID)]でデータが表示されます。
サイドパネルのデータに、追加したいメタデータフィールドを加えたカンマ区切り(CSV)ファイルをエクスポートできます。
[メタデータの変更(Change Metadata)]をクリックすると、サイドパネルに表示されるメタデータが、[訪問者ID]または[アカウントID]から、その他の利用可能なテキストベースの訪問者またはアカウントのメタデータに変更されます。これにより、[訪問者ID]または[アカウントID]が新しい値に置き換えられますが、サイドパネルに表示されるデータや数値(フィーチャークリック数、ページ閲覧数数など)は再計算されません。この設定は、レポートが閉じられるか、メタデータフィールドが変更されるまで有効です。
ラベルにカーソルを合わせると、関連データがグラフ内で強調表示されます。
グラフの[ダウンロード]ボタンをクリックすると、グラフのPNG形式の画像ファイルがダウンロードできます。
詳細表
データをまとめた[詳細]表はグラフの下にあります。空のフィールドを含め、有効なすべての数値が生データで表示されます。
目のマークで、グラフに表示する行を指定します。グラフに一度に表示できる行数は10行です。10行が表示されている場合、新しい行を選択するには、いずれかの行を非表示にする必要があります。
注:表示するデータがないデータソースは、自動的に表示項目から除外されます。目のマークをクリックすると、値のないデータもグラフに表示できます。
詳細表の[ダウンロード]ボタンをクリックして、表全体をCSVファイルとしてエクスポートできます。
グループ化とセグメントの相互作用
[セグメント]と[グループ化]を使用すると、詳細表には、選択したグループ化メタデータで有効なすべての値が表示され、セグメントごとに数値が絞り込まれます。[グループ化]はまずメタデータから表の行を構築し、[セグメント]を使用してクエリデータを絞り込んで結果の数を返します。
例 - アカウントメタデータ「plan」とセグメント「Gold Customers」を使用したグループ化
[グループ化]で、すべてのメタデータ値 (この場合はgold、silver、bronze、none)を含む詳細表を構築します。[セグメント]は、「plan」メタデータフィールドに「gold」を持たないすべてのユーザーを絞り込み、それらの値を含めません。詳細表には、すべてのグループ化メタデータ値の行が表示されますが、「gold plans」の行にはセグメント化されたデータのみが表示されます。
レポートの保存
レポートを保存しておくことで、後でこのクエリにアクセスすることができます。これは、レポートを再実行または共有する際に役立ちます。保存されていないレポートは、データエクスプローラを終了するとすぐに削除されます。
[保存(Save)]を選択すると、[レポートの保存(Save Report)]フォームが表示されます。
レポートに名前をつけて、[アクセス権(Visibility)]を選択します
[レポートを保存]を選択すると、サブスクリプションの[保存済みレポート(Saved Reports)]にレポートが追加されます。[保存済みレポート]は、[行動(Behavior)]セクションからアクセスできます。
保存済みレポート
レポートを保存すると、[保存済みレポート]ページが表示されます。
ドロップダウンオプションで[自分以外が作成(Created by anyone)]から[自分が作成(Created by me)]に変更するか、リストを検索して、リストを絞り込みます。