データエクスプローラは使用状況データの視覚化と内訳を1つのレポートで提供することで、顧客がプロダクトをどのように使用しているかを分析するのに役立つカスタムレポーティングツールです。
測定値のカスタマイズ、セグメントやプロパティ別の行動比較、時系列での行動比較などのデータエクスプローラの機能により、使用行動やパターンが明らかになるため、そのインサイトをプロダクトや顧客体験の改善に活用できます。
この記事では、データエクスプローラでレポートを作成して分析する方法を説明します。
何を調べたいかを決める
データエクスプローラは、プロダクトの使用状況に焦点を当てて、ユーザーがプロダクトとどのように関わっているかを理解するのに役立ちます。したがって、どのような疑問に答えたいのか、どのプロダクトエリアを調査したいのかを考えることから始めることをお勧めします。
イベントはデータエクスプローラの中心的な部分です。イベントとは、タグ付けされたフィーチャーのクリック、ページ閲覧、トラックイベント、ガイド閲覧を指します。1つ以上の特定のイベントに関連する訪問者やアカウントの使用状況をどのように分析したいかを検討してください。
データエクスプローラの一般的な用途には、以下のようなものがあります。
- アプリで最も使用されているフィーチャーや使用頻度の最も低いフィーチャーなどの大量のイベントを分析する
- イベントのサブセット(地域ごとのフィーチャーの使用状況など、イベントに関連する行動に違いがあるかなど)について、時間枠またはセグメント別に使用状況を比較する
データエクスプローラは、訪問者やアカウントに関する一般的な疑問(例:自社のアプリケーションを使用している業界別のクライアント数)だけでなく、特定のイベントベースの疑問(例:特定のフィーチャーを最も使用している、または最も使用していない業界はどこか)について考察する際にも、利用できます。
その他の例として、以下のようなものがあります。
- 「CSVダウンロード」機能を最も利用している収益階層は?
- 過去30日間で、ダッシュボードのページを最も多く利用したのはどの役割か?
- 過去90日間で、異なるブラウザで最も使用された5つのフィーチャーは何か?
- 有料ユーザーに最もよく使われている機能は?
- アプリケーション全体で使用されているボタンのトップ10は?
- 特定のプロダクトエリアで最も使用されているフィーチャー、ページ、トラックイベントは何か?
調査したい内容が決まったら、レポートの作成を開始しましょう。左側の[行動(Behavior)]メニューを開き、[レポートを作成(Create report )]>[データエクスプローラ(Data Explorer)] を選択します。
もしくは、 [行動]>[データエクスプローラ]に移動し、サブスクリプション内のすべての既存のデータエクスプローラレポートを表示してから、ページ右上の[データエクスプローラレポートを作成(Create Data Explorer report)]を選択することもできます。
イベントグループを追加する
1つまたは2つのイベントグループでクエリを定義します。イベントグループは、以下のいずれかを表すことができます。
- 1つ以上のアプリを対象としたアクティビティ
- 1つ以上のイベントを対象としたアクティビティ
- 1つ以上のガイドを対象とした閲覧
まず、[クエリ(Query)]セクションで[イベントを選択(Select events)]を選択します。
これにより、[アクティビティを選択(Select activity)]サイドパネルが開き、いくつかのフィルターから選択できます。
最初のドロップダウンメニューでは、[イベント(Event)]が自動的に選択されているため、各アプリを対象にすべてのフィーチャー、ページ、トラックイベントを選択できます。
- 一方で、[イベントタイプ(Event types)]、[プロダクトエリア(Product Areas)]、[アプリ(Apps)]の選択を変更すれば、表示されるイベントをフィルタリングすることができます。たとえば、アプリ全体の利用状況の推移をセグメント間またはデバイスタイプ(イベントプロパティ)間で比較したい場合には、特定のイベントデータに絞る方がよいでしょう。また、ユーザーのセグメント化を活用して、特定のプロダクトチームにおける新フィーチャーの定着率を示すイベントを選択するという方法もあります。
- フィーチャーのクリックイベントやページ読み込みイベント、トラックイベントを絞り込む必要がない場合は、最初のドロップダウンメニューで[すべてのアクティビティ(Any Activity)]を選択すれば、選択したアプリで発生したすべてのイベントを分析対象にできます。たとえば(既存のデバイスタイプダッシュボードウィジェットでの集計ではなく)各デバイスタイプの利用推移を見ていきたい場合には、アクティビティを絞り込まないという選択ができます。
- ガイドに関連する使用状況データを見たい場合は、最初のドロップダウンメニューで[ガイド閲覧数(Guide Views)]を選択します。たとえば、ガイド閲覧数と既存のフィーチャーの定着率との間に相関関係があるかどうかをガイドの採用前と比較して確認したい場合などに、この選択が有効です。
イベントの選択が完了したら、サイドパネルの右下にある[適用(Apply)]を選択します。選択したすべてのイベントが、最初のイベントグループとして[クエリ]セクションに入り、[A]というラベルが割り当てられます。
また、イベントグループに任意の名前を追加することで、レポートを閲覧する他のPendoユーザーがデータの文脈を理解しやすくなります。イベントグループに名前を付けるには、[イベントグループに名前を付ける(Name event group)]を選択し、希望のテキストを入力して、キーボードの< Enter >を押すか、フィールドの外側を選択して入力を保存します。この名前は、軸ラベル、詳細表、および数式の選択肢に表示されます。
ヒント:データエクスプローラは、レポートでのデータ比較のために最大2つのイベントグループをサポートしています。訪問者の利用推移をフィーチャーのクリック数やページ閲覧数の合計と照らし合わせて確認したい場合は、2つのグループを作成し、[イベントの合計数(Total events)]と[ 一意の訪問者数(Number of Unique Visitors)]という2つの測定値を使用します。これについては測定値を設定するで説明します。
2つ目のイベントグループを追加する場合は、[イベントグループを追加(Add Event Group)]を選択し、上記の手順を繰り返して2つ目のグループ[B]を作成します。
イベントグループを編集するには、グループの右側にある鉛筆アイコンで[編集(Edit)]を選択します。イベントグループを削除するには、グループの右側にあるゴミ箱アイコンで[削除(Delete)]を選択します。
また、イベントグループの一番下にある[イベントを追加または削除(Add or remove event)]を選択して、イベントの選択を変更することもできます。
測定値を設定する
関連するイベントをすべて選択したら、イベントグループごとに使用するレポート用に測定値を選択します。デフォルトは「イベントの合計数」です。
各測定値では、以下の情報が計算されます。
- イベントの合計数(Total events):イベントグループに関連するイベント生成の合計数。たとえば、合計フィーチャークリック数、合計ページ閲覧数、トラックイベントの合計呼び出し数などです。
- 訪問者イベントの平均(Visitor event average):イベントグループに関連付けられた訪問者ごとのイベント生成の平均数。
- アカウントイベントの平均(Account event average):イベントグループに関連付けられたアカウントごとのイベント生成の平均数。
- 中央値のイベント(Median events):イベントグループに関連するイベント生成の中央値。
- 合計時間(Total time):イベントグループに費やされた時間。
- 訪問者ごとの平均時間(Average time per visitor):イベントグループに費やされた平均時間。
- アカウントごとの平均時間(Average time per account):イベントグループに費やされた平均時間。
- 一意の訪問者数(Number of unique visitors):イベントグループに関連するイベントを生成した一意の訪問者の総数。
- 訪問者の割合(Percent of Visitors):イベントグループに関連するイベントを生成した訪問者の合計の割合。これには、指定された期間にサブスクリプションのアプリを使用した、指定されたセグメント内のすべての訪問者が含まれます。
- 一意のアカウント数(Number of unique accounts):イベントグループに関連するイベントを生成した一意のアカウントの総数。
- アカウントの割合(Percent of Accounts):イベントグループに関連するイベントを生成したアカウントの合計の割合。これには、指定された期間にサブスクリプションのアプリを使用した、指定されたセグメント内のすべてのアカウントが含まれます。
- エラークリック(Error clicks):フィーチャーのクリックにより、クリックから10ミリ秒以内にクライアント側のJavaScriptエラーが発生したインスタンス。Pendoプランにセッションリプレイが含まれている場合にのみ利用できます。
- レイジクリック(Rage clicks):短時間内にUIの特定のエリアで繰り返しクリックが発生したインスタンス。Pendoプランにセッションリプレイが含まれている場合にのみ利用できます。
- Uターン(U-turns):訪問者が特定のページに移動した後、7秒以内に前のページに戻ったインスタンス。Pendoプランにセッションリプレイが含まれている場合にのみ利用できます。
- デッドクリック(Dead clicks):UIのフォーカスされたエリアで、何の効果もないクリックが発生したインスタンス。
- Pendoプランにセッションリプレイが含まれている場合にのみ利用できます。
注:測定値は、[アクティビティを選択]サイドパネルで選択したフィルターによって異なります。
イベントプロパティフィルタを適用する
イベントプロパティのフィルタリングは、イベントが生成されたときにキャプチャされた特定のプロパティによって使用状況データをフィルタリングする方法の1つです。
イベントプロパティとは、フィーチャーのクリックイベント、ページ読み込みイベント、およびトラックイベントに紐付けられたデータです。ブラウザ名、ブラウザのバージョン、デバイスの種類、およびオペレーティングシステムは、すべてのイベントでデフォルトで収集されるイベントプロパティです。ビジュアルデザインスタジオ(Visual Design Studio)でフィーチャーを編集するときに、カートの金額、場所や地域、訪問者のソース、またはクリック時にアプリケーションで使用できるその他のカスタム値などのカスタムイベントプロパティを定義することもできます。
イベントプロパティフィルターを使用すると、使用状況データのサブセットを表示したり、比較したりすることができます。これは、特定のデバイス(モバイルやデスクトップなど)や特定のブラウザ(ChromeやFirefoxなど)、特定のイベントプロパティ(プロダクトやフィルタリングしようとしているイベントに固有のもの)に注目したい場合に便利でしょう。たとえばレンタカー会社なら、空港を基準にフィルタリングしたいと思うでしょうし、小売店なら、購入時にカートにある商品のタイプ別にフィルタリングしたいと思うかもしれません。
イベントプロパティフィルターは、過去90日間にChromeを使用した訪問者が最も使用したフィーチャーは何か、あるいは過去30日間にモバイルデバイスで特定のページを閲覧した訪問者は何人かを調べるのに役立ちます。
イベントプロパティフィルターは、イベントレベルまたはレポートレベルで追加できます。これには、自動的にキャプチャされたデバイスデータ、 履歴メタデータ、クリックイベントやトラックイベント用に設定されたカスタムイベントプロパティなどが含まれます。
注:カスタムイベントプロパティは、[すべてのアクティビティ]フィルターではサポートされていません。
イベントレベルのフィルターを追加する
特定のイベントに異なるフィルターを適用する場合や、選択したイベントのサブセットにのみフィルターを適用する場合は、個々のイベントに対してイベントプロパティフィルターを適用する必要があります。
- イベントレベルのイベントプロパティフィルターを追加するには、該当するイベントの右側にあるフィルターアイコンを選択します。
- イベントの下に表示されるドロップダウンメニューからイベントプロパティを選択し、適切な演算子を選択します。デフォルトでは[等しい(equals to)](=)が選択されています。
- ドロップダウンメニューから1つ以上のプロパティ値を選択します。このフィルターに選択された追加の値は、「または(OR)」ルールと見なされます。
- 別のイベントプロパティフィルターを追加するには、[フィルターを追加(Add Filter)]を選択し、新しいフィルターごとに手順2〜4を繰り返します。イベントに追加された新しいフィルターはすべて「および(AND)」ルールと見なされます。
- そのイベントプロパティでフィルタリングするイベントごとに、手順1~4を繰り返します。
- イベントプロパティフィルターを削除する必要がある場合は、フィルターの右側にある[X]アイコンを選択します。
レポートレベルのフィルターを追加する
レポートレベルのフィルターを使用すると、クエリ用に選択されたすべてのイベントにイベントプロパティフィルターを適用できます。レポートレベルで適用されたフィルターは、個々のイベントに適用されたイベントプロパティフィルターよりも優先されます。
- レポートレベルのフィルターを追加するには、[レポートのフィルター(Report Filters)]セクションを見つけ、[フィルターを追加(Add Filter)]を選択します。
- イベントの下に表示されるドロップダウンメニューからイベントプロパティを選択し、適切な演算子を選択します。デフォルトでは[等しい(equals to)](=)が選択されています。
- ドロップダウンメニューから1つ以上のイベントプロパティ値を選択します。 このフィルターに選択された追加の値は、「または(OR)」ルールと見なされます。
- レポートに追加するフィルターごとに手順1~2を繰り返します。なお、新しいフィルターはすべて「AND」ルールとみなされます。
- イベントプロパティフィルターを削除する必要がある場合は、フィルターの右側にある[X]アイコンを選択します。
数式を追加する
数式により、選択したイベントに合計関数と除算関数を適用することができます。これにより、プロダクトエリアごとの合計使用量を計算し、プロダクトエリア間の使用量を比較できます。数式の一般的なユースケースについては、数式のユースケースを参照してください。
合計関数または比率関数を適用すると、指定したイベントグループのすべての使用回数が合計または除算され、グラフでは1本の線として、詳細表では1行として表示されます。
相対比率除算関数を適用すると、関連する各イベントグループ内の各イベントの使用回数が合計され、グラフでは複数の線として、詳細表では複数の行として表示されます。
- クエリに数式を追加するには、[数式を追加(Add Formula)]を選択します。
- ドロップダウンメニューを使用して、必要な回答が得られる数式を選択します。使用可能なオプションは、イベントグループの数と、各イベントグループに対して選択した特定の測定値によって異なります。
- 合計(Sum):合計は、特定の一連のイベントがどのように使用されているのかを総合的に理解するのに役立ちます。一般的な使用例は、同じまたは類似の機能を持つ複数のボタンのクリック数を合計することです。たとえば、メールアプリでメールの送信用に異なるボタンが3つある場合などです。また、特定のプロダクトエリア内のすべてのイベントに参加したユーザー数を算出することもできます。
- 比率(Ratio):この除算関数は、2つのイベント間の関係を理解するのに役立ちます。この除算の一般的な使用例は、選択したイベントを集計し、比率計算を行うことです。これにより、特定のページを閲覧したユーザーが、特定のフィーチャーを操作する比率を調べることができます。
-
相対比率(Relative percentage):この除算関数は、より大きなイベントグループに対する個々のイベントの使用状況を理解するのに役立ちます。イベントグループ内のイベントごとの合計測定値を取得し、イベントグループ内のすべてのイベントの合計で除算します。この除算の一般的な使用例として、複数のアプリがある場合に、1つのアプリ内のアクティブ訪問者の総数に対するページ閲覧数やフィーチャークリック数の相対数を調べることがあげられます。
- 除算関数を選択した場合、デフォルトではパーセンテージで計算されます。計算結果に小数点まで表示したい場合は、ドロップダウンメニューから[小数点(Decimal)]を選択します。
- 必要に応じて、数式の名前を入力します。この名前は凡例および表の行に表示されます。名前を入力しない場合、質問の下に表示されているように、数式名が表示されます。
- 新しい数式を追加するには、手順1~4を繰り返します。
セグメントを適用する
デフォルトでは、[全員(Everyone)]セグメントが選択されています。これを変更して、特定のユーザーセットのデータを表示するには、[セグメント(Segment)]ドロップダウンメニューを選択し、分析したい適切なユーザーグループを選択します。
使用したいセグメントが現在存在しない場合、以下の2つの選択肢があります。
- 新しいセグメントを作成(Create New Segment)。これはドロップダウンメニューの下部に表示され、作成されたセグメントは、[ピープル(People)]>[セグメント(Segments)]の下のセグメントのリストに追加されます。
- ドラフトセグメントを作成(Create Draft Segment)。これは[セグメント]ドロップダウンメニューの横に表示され、このレポートにのみ使用されるドラフトセグメントが作成されます。このデータエクスプローラレポートの外部では使用できません。
セグメントの作成の詳細については、セグメントを参照してください。
ドラフトセグメントを作成する
ドラフトセグメントを使用すると、サブスクリプションに新しいセグメントを追加したり、サブスクリプション内の既存のセグメントを変更したりすることなく、セグメントを構築してレポートを実行できます。クエリビルダーの他の選択項目に応じて、ドラフトセグメントは最大5つまで追加することができます。
はじめに、[ドラフトセグメントを作成]を選択し、セグメントルールビルダーに入力します。
デフォルトでは、セグメントの名前はドラフトセグメントA(Draft Segment A)です。セグメントの名前を変更する場合は、名前を選択して新しい値を入力します。ルールビルダーで選択し、次のセクションに進みます。
ヒント:ドラフトセグメントをサブスクリプションに保存してこのレポート以外で使用する場合は、セグメントビルダーの右上にある[セグメントとして保存(Save as Segment)]アイコンをタップします。選択すると、サブスクリプションに保存する前に、セグメント名と可視性を更新できます。
セグメントを比較する
日付範囲が1つしか指定されておらず、選択されているイベントが5つ以下の場合、さらに比較するために最大5つのセグメントを追加することができます。複数のセグメントを適用すると、セグメントごとにクエリが繰り返されます。
セグメントを追加するには、[セグメントを比較(Compare Segments)]を選択して適切なセグメントを選択するか、新しいセグメントを作成します。
選択したセグメントを削除するには、セグメントの右側にあるXボタンを選択します。
グループ化で分類する
[グループ化(Group By)]オプションを使用すると、訪問者のメタデータ(役割や地域など)、アカウントのメタデータ(業界やアカウント階層など)、またはイベントプロパティ(ブラウザ名やデバイスタイプなど)によってデータをグループ化することができます。これは通常、メタデータやイベントプロパティに基づいて、異なるコホート間での使用傾向を容易に把握するために使用されます。グループ化を使用すると、比較する訪問者/アカウントのグループごとに個別のセグメントを作成する必要がないため、インサイトを迅速かつ効率的に得ることができます。
グループ化が適用されていない場合、レポートには各イベントのすべてのメタデータとイベントプロパティを組み合わせた使用状況データが要約されます。グループ化を適用すると、レポートには、グループまたはイベントのペアごとに個別の使用状況が表示されます。たとえば、「イベントの合計数」で測定される「新規追加ボタン」というフィーチャーのイベントグループが1つあります。[グループ化(Group By)]訪問者メタデータオプションを使用してユーザーの役割を表示する場合、詳細表には、各一意の訪問者の役割を示す行があり、所定の期間内に[新規追加(Add New)]ボタンをクリックした回数が分かります。最大50,000件のイベントをグループ化できます。
- グループ化でデータを分類するには、 [グループ化]を選択します。
- ドロップダウンメニューから、グループ化するデータの種類を選択します。
- 訪問者のメタデータ(Visitor Metadata):訪問者レベルのメタデータとアカウントID。使用可能なフィールドは[設定(Settings)]>[データマッピング(Data Mappings)]に一覧表示されます。
- アカウントのメタデータ(Account Metadata):アカウントレベルのメタデータ。使用可能なフィールドは[設定]>[データマッピング]に一覧表示されます。
- 履歴メタデータ(Historical Metadata):履歴として有効になっている訪問者またはアカウントのメタデータ。詳しくは、履歴メタデータを参照してください。
- イベントプロパティ(Event Property):イベントが操作された時点のフィーチャーのクリック数、ページ閲覧数、あるいはトラックイベントに関連付けられたデータ。使用可能なフィールドは、イベントプロパティのタイプによって異なります。
- 親アカウントのメタデータ(Parent Account Metadata):親アカウントレベルのメタデータ。使用可能なフィールドは[設定]>[データマッピング]に一覧表示されます。
- 2番目のドロップダウンメニューから、グループ化する特定のフィールドを選択します。
- 複数のグループ化を追加する場合は、[グループ化を追加(Add Group By)]を選択し、新しいグループ化ごとに手順3を繰り返します。最大5つのグループ化がサポートされています。
- テーブルに表示される列の順序を調整するには、グループの左側にあるドットアイコンを選択し、フィールドを希望する位置にドラッグします。現在、詳細表での複数列の並べ替えはサポートされていません。
- レポートを実行すると、各グループ化の値が詳細表の個別の列として追加されます。
- 選択したイベントが10件以下の場合、詳細表にはイベントごとに最大10,000行まで表示されます。選択したイベントが10件を超える場合、詳細表にはすべてのイベントについて最大10,000行まで表示されます。つまり、5つのグループ化を行った1つのイベントに対して、最大50,000行のデータが表示されることになります。
適用されたグループ化を削除するには、選択したグループ化値の右側にあるXボタンを選択します。
グループ化する際の考慮事項
グループ化を使用してレポートデータをグループ化する場合は、次の点に留意する必要があります。
- グループ化は、1つのセグメントと1つの日付範囲のみを選択した場合のみサポートされます。
- メタデータとイベントプロパティの値は、文字列またはブール値として分類する必要があります。テキスト、数値、日付、またはリストとして分類されたデータは、ドロップダウンメニューに表示されません。
- グループ化すると、レポートは選択したメタデータまたはイベントプロパティフィールドの有効なすべての値を返し、指定された制約内にデータがない場合でも、その値をレポートに含めます。
- セグメントとグループ化を同時に適用すると、セグメントに関係なく、すべてのグループ化の値が表に表示されます。たとえば、アカウントIDでグループ化している場合は、すべてのアカウントIDの値が表示されます。ただし、セグメント外の値は0として表示されます。
- 10件を超えるイベントを選択した場合、詳細表またはCSVエクスポートには10,000行のデータしか表示されません。10件以下のイベントを扱う場合、詳細表には10,000行以上のデータを表示できますが、より効率的にデータ分析を行うためには、CSVにエクスポートすることをお勧めします。
- グループ化できる値の数に制限はありませんが、レポートに表示される値の数には制限があります。50,000を超える一意のグループ化の値を検出すると、データレポートの作成は停止します。この制限に達した場合、すべてのデータを表示しきれていない旨の確認メッセージが表示されます。これを避けるには、より正確なフィルターまたはグループ化を適用してから、レポートを再実行することを検討してください。
日付範囲を定義する
[日付範囲(Date Range)]ドロップダウンメニューから、選択したイベントの使用状況を分析する期間を選択し、日付範囲内のデータの集計期間単位を選択します。データの集計は、データ表示の集計期間単位に応じて行われます。
最初のドロップダウンメニューで使用できる日付範囲のオプションは次のとおりです。
- 今日
- 昨日
- 過去7日間(本日を含まない)
- 過去30日間(本日を含まない)
- 過去90日間(本日を含まない)
- 過去180日間(本日を含まない)
- カスタム日付範囲(最大180日間)
データの集計期間単位については、2つ目のドロップダウンメニューに以下のオプションがあります。
- 時間毎(Hourly):デフォルトでは1日
- 日次(Daily):2~59日の日付範囲で選択可能
- 週次(Weekly):14~180日の日付範囲で選択可能(日曜日〜土曜日)
- 月次(Monthly):60~180日の日付範囲で選択可能
日付範囲の比較
選択したイベントが5つ以下の場合、2つ目の日付範囲を追加してさらに比較することができます。日付範囲の比較では、異なる期間のクエリが反復して実行され、1つのデータ表示で同じグループの異なる時点の分析を比較できます。
これを行うには、[日付範囲の比較(Compare Date Ranges)]を選択し、適切な値を選択します。2番目の日付範囲は、1番目の日付範囲と同じ期間、同じ集計期間単位である必要があります。デフォルトでは、最初の日付範囲の直前の日付範囲が選択されます。
日付範囲を比較する際、グラフには以前の期間が破線パターンで表示されるため、現在のデータセットと以前のデータセットを区別できます。
日付範囲の比較をキャンセルするには、ドロップダウンメニューの右側にあるXボタンを選択します。
レポートを実行する
クエリの作成が完了したら、[実行(Run)]を選択してレポートを作成します。
ヒント:適用されるイベントとフィルターが少ないほど、レポートの読み込みが速くなります。
レポートが読み込まれると、[グラフ(Chart)]と[詳細(Breakdown)]セクションが表示されます。これによりデータが視覚化され、グラフの生成に使用された生データを確認できます。
グラフを分析する
左右のY軸は、クエリで定義されたイベントグループの測定値に対応します。クエリにイベントグループが1つしかない場合、左のY軸だけが使用されます。
グラフのX軸は、選択した日付範囲に対応します。
凡例はグラフの下に表示され、最大10件のイベントが取り込まれます。凡例からイベントを選択すると、グラフでイベントデータが非表示になります。イベントデータをグラフに戻すには、再度選択します。また、グラフの右上にあるドロップダウンメニューや、内訳セクションの表を使って、グラフに表示されるイベントを変更することもできます。
クエリに数式が追加されている場合、グラフには数式データが表示されます。個々のイベントのデータを表示したい場合は、適用されている数式を削除してください。
データが不完全な時間枠は、破線パターンで示されます。たとえば、水曜日の時点で週次データを表示する場合、現在の週(まだ7日間が経過していない状態)のデータが破線パターンで表示されます。
グラフを変更する
グラフの種類と表示の両方を、必要に応じて調整できます。
グラフの種類を調整します。[グラフ(Chart)]セクションの左上にあるドロップダウンメニューを選択し、新しいグラフの種類(折れ線、面、積み上げ面、列、積み上げ列、棒、積み上げ棒、円、サマリーナンバー)を選択することで、表示されるグラフの種類を更新できます。2つのイベントグループが選択されている場合、イベントグループごとにグラフの種類を選択することができます。
使用可能なオプションは、クエリによって異なります。オプションがグレーアウトされている場合は、そのオプションにカーソルを合わせると、選択できない理由を確認できます。
グラフの表示を調整します。 グラフの右上にあるドロップダウンメニューを使用して、グラフに表示するデータを選択します。次の2つのオプションがあります。
- [上位10個の値(Top 10 values)](数式が適用されている場合は[上位10個の数式(Top 10 formulas)]では、詳細表のサマリーの上位10個の値が使用されます。これらの値は、レポートを実行するたびに動的に更新されます。
- [カスタム表示(Custom visibility)]では、詳細表の目のアイコンを選択することで、表に表示する値を選択できます。
データを操作する
追加情報を表示するには、プロットエリアのデータポイントにカーソルを合わせ、対応する日付と数量を表示します。折れ線グラフ、面グラフ、縦棒グラフの場合は、前のデータポイントに基づいた傾向情報も表示できます。トレンド情報が「該当なし(N/A)」である場合、以前の値が0だったことを示します。
データポイントを選択すると、その特定のデータポイントの数量に含まれる特定の訪問者とアカウントを一覧表示するサイドパネルが開きます。デフォルトでは、このサイドパネルの表に、訪問者IDとアカウントIDごとのデータが表示されます。
訪問者またはアカウントについて表示されるメタデータ値を変更する場合は、表の最初の列の横にある[フィルター]アイコンを選択します。
これにより、訪問者またはアカウントIDが新しい値に置き換えられ、サイドパネルに表示されるデータまたは数値は再計算されません。変更すると、この設定は、レポートが閉じられるか、メタデータフィールドが変更されるまで有効になります。
サイドパネルでデータをエクスポートする場合は、テーブルの下にある[CSVをダウンロード(Download CSV)]を選択します。
必要に応じて[メタデータを追加(Add Metadata)]を選択し、ドロップダウンメニューから値を選択して、CSVに追加のメタデータを含めることができます。目的のメタデータを選択したら、[CSVを生成(Generate CSV)]を選択してファイルをデバイスにダウンロードします。
また、グラフの下にある凡例のラベルにカーソルを合わせると、グラフ内の関連データが強調表示されます。
グラフをダウンロードする
グラフをPNG画像ファイルとしてダウンロードする場合は、[グラフ]セクションの右上にある[PNGをダウンロード]アイコンを選択します。
内訳を見る
[内訳]セクションには、グラフに表示されているデータを要約したテーブルが含まれています。
内訳テーブルの上には、アクティビティやイベントのない行を簡単に除外するためのトグルがあります。検索フィールドを使用して、特定のデータポイントをすばやく見つけることもできます。
グラフ表示を更新する
内訳テーブルの最初の列の各行には、関連付けられたデータをグラフに表示しているかどうかを示す[グラフに表示(Show in chart)]アイコンがあります。グラフのX軸には最大10件のイベントを表示できます。デフォルトでは、表の[サマリー(Summary)]列で降順に並べ替えられた最初の10件のイベントが選択されています。
グラフに表示されるイベントを更新するには、グラフの右上にあるドロップダウンメニューで[カスタム表示(Custom visibility)]を選択し、該当する各イベントの横にある目のアイコンを使用して[グラフに表示]を選択します。クエリに数式が含まれている場合、グラフ内の個々のイベントデータを表示するには、グラフ右上で[カスタム表示]を選択する必要があります。
10件のイベントがすでに表示されている場合、いずれかのイベントを非表示にしてから、新たに表示するイベントを選択する必要があります。
内訳サマリーを理解する
詳細表の[サマリー(Summary)] 列の値は、選択した日付範囲において、イベントグループとして選択した[測定値(Measure)] に基づく合計数を反映しています。
[サマリー]列の右側にある列の数値は、選択した測定値によって異なるため、合計が[サマリー]の数と一致しない場合があることに留意してください。
[イベントの合計数(Total events)]で測定する場合、[サマリー]の数には日付範囲内のすべてのイベントのインタラクションが含まれます。このインスタンスでは、日付範囲全体の合計が[サマリー]の数になります。
一意の訪問者数または一意のアカウント数で測定する場合、[サマリー]の数は一意の使用状況を見ているため、前の各列の合計と一致しない場合があります。
理解を深めるために、次のような例を考えてみましょう。
- 2週間の日付範囲で特定のフィーチャーを使用した一意の訪問者数を報告します。
- 1週目には、訪問者Aと訪問者Bの2人の訪問者がフィーチャーをクリックしました。1週目の詳細表に表示される合計数は「2」です。
- 2週目には、訪問者Aと訪問者Cの2人の訪問者がフィーチャーをクリックしました。2週目の詳細表に表示される合計数は「2」です。
- 日付範囲の合計が「4」であっても、訪問者Aは単一の一意の訪問者であり、1回の訪問のみカウントされるため、[サマリー]列には合計数として「3」が表示されます。
グループ化を理解する
グループ化の値でデータを整理する場合、一意の値の数が10,000を超えない限り(選択したイベントが10件以下:イベントごと、選択したイベントが10件超:すべてのイベント)、選択したグループ化オプション(訪問者メタデータ、アカウントメタデータ、履歴メタデータまたはイベントプロパティ)の有効なすべての値が詳細表から返されます。結果は、選択したセグメント別にフィルタリングされます。
内訳表をエクスポートする
データの完全なテーブルをCSVとしてエクスポートする場合は、[内訳]セクションの右上にある[CSVをダウンロード(Download CSV)]アイコンを選択します。選択すると、ファイルがデバイスに自動的にダウンロードされます。
レポートを保存して共有する
レポートの作成と分析が終わったら、レポートを保存しておくと、必要に応じて簡単に調査結果を見たり、クエリを変更したりすることができます。また、保存時に調査結果を他のユーザーと共有することもできます。
- レポートを保存するには、ページの右上にある[保存]を選択します。
- [レポート名(Report Name)]と[説明(Description)]を入力します。
- Pendoサブスクリプションの他のユーザーがレポートを表示および編集できるようにするには、[可視性(Visibility)]を[全員(Everyone)]に更新します。(ユーザーアカウントに閲覧者の役割のみが割り当てられている場合は、[自分のみ(Only Me)]しか選択できません。)
- すばやくアクセスできるようにレポートを既存のダッシュボードに追加する場合は、[ダッシュボードに追加(Add to Dashboard)]ドロップダウンメニューからダッシュボード名を選択します。
- [レポートを保存(Save Report)]を選択します。これで、[行動]>[データエクスプローラ]および[行動]>[すべてのレポートを表示(View all reports)]からレポートにアクセスできます。
データエクスプローラレポートを保存する際の可視性に[全員]を選択していれば、サブスクリプション内のすべてのPendoユーザーが[行動]>[データエクスプローラ]または[行動]>[すべてのレポートを表示]からレポートにアクセスできます。
可視性を更新する必要がある場合は、[保存済みレポート]ページからレポートを選択し、レポートの上部にある[共有]アイコンを使って[可視性]が[全員]に設定されているか確認し、ウェブブラウザのアドレスバーにあるURLを共有するか、[保存済みレポート]ページで表示できることを知らせます。
直接共有する代わりに、[データエクスプローラ]ウィジェットを使用してレポートをダッシュボードに追加し、そのユーザーとダッシュボードを共有することもできます。これを行うには、ダッシュボードに新しいダッシュボードウィジェットを追加するか、既存のレポートの上部にある[ダッシュボードに追加]を選択します。