概要
早期のプロダクトエンゲージメントは、お客様の長期的な健全性を示す重要な指標です。そのため、お客様がプロダクトの価値をできるだけ早期に見つけられるよう支援することが不可欠です。インタラクティブなベンチマーク調査によると、最初の90日間に定期的に利用しているユーザーはわずか30%で、初期のユーザー体験の重要性が明らかになってきました。
方法
仮説の設定
最初は1~3個を目標にアハ体験について意見を出し合い、1回の使用におけるユーザーの行動を検討します。オンボーディングジャーニーでは、できるだけ早くユーザーが目的を達成できるようにします。
これらの仮説を示すには、目標、好みの形式、理想的なユーザーのペルソナを理解することが重要です。検討すべき項目は以下のとおりです。
- ユーザーの目標:プロダクトで解消または緩和できる問題は何かを検討します。それをもとにオンボーディングウォークスルーでどの機能を強調表示するかを指定します。
- ユーザーの技術的な習熟度:習熟度をもとにコンテンツで提供する詳細レベルを決定します。
- ユーザーが好む形式:ユーザーの好みに応じて、文章のコンテンツだけに頼るのではなく、他のコミュニケーション形式(画像やビデオチュートリアルなど)を選択します。
- 使い方の習得方法:メッセージのレイアウトが異なれば、必要なエンゲージメントのタイプも異なります。たとえば、オンボーディングウォークスルーでは、簡単なツールチップよりもユーザーの集中力が必要になります。ユーザーがより戦術的なアプローチを好むのか、ハイレベルなアプローチを好むのかという仮説を立てることが、アプリ内のオンボーディング戦略に役立ちます。
段階的なセットアップ手順
- 主要なフィーチャーまたはフローを4~5個特定してタグ付けします
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段階的なウォークスルーガイドを作成して、これらの主要な機能と、プロダクト内での操作方法を強調します。このガイドの対象を新規ユーザーとするためにセグメントを作成します。オンボーディングガイドの場合、「過去1日以内の最初の訪問」のセグメントルールから始めるとよいでしょう。
- プロダクトの一部にコンテキストツールチップを追加して、新規ユーザーに追加のアプリ内コンテキストを提供することを検討してください。
オンボーディングの効果測定
定着化の目標に対するオンボーディング体験を測定することが重要です。オンボーディング体験の成功度合を測定する主な3つの指標は次のとおりです。
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オンボーディングエンゲージメント:Pendoはガイドを何人が見てアクションを起こしたか、どれくらいの間見たかを表示します。[ガイドの詳細(Guide Details)]ページに移動して、ガイドを見た人数、ガイドを見た時間およびステップごとの離脱を表示します。
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プロダクトの使用:このカテゴリのレポートでは、オンボーディングガイドによってプロダクト内のユーザーの行動が実際にどのように変化したかを調べます。データエクスプローラーは、ガイドの使用が関連機能の定着化にどのように影響しているかを評価するための優れたツールです。定着化を測定している機能と、この機能に影響を与えるために作成したガイドを選択するだけです。
結果のレポートから、この機能またはページの定着化に対するガイドの影響がわかります。
- ビジネスの成果:このレベルで測定することで、オンボーディングがお客様の最も重要なKPIにどのように影響するかを把握できます。リテンションと粘着性のレポートを使用して、オンボーディングガイドにある機能が長期的なリテンションとエンゲージメントにどのような影響を与えるかを確認できます。
絞り込みと反復
オンボーディング体験は、理想としてはユーザーにとって最も重要な機能に対して確実にオンボーディングユーザーになり、定期的に再訪問するものでなければなりません。どの機能が最も重要かについて継続して評価するために、次のレポートを監視する必要があります。
- 機能の定着化分析:このダッシュボードウィジェットを使用して、最も使われている機能を確認します。さらに、NPSまたはパワーユーザー別にレポートをセグメント化して、センチメントに良い影響を与える可能性が高い機能を確認できます。
- ファネル:ファネルを使って、理想的なオンボーディングのフローの中でユーザーがどこで離脱するかを表示します。オンボーディングのウォークスルーのステップを模倣したファネルを作成し、フローのどこで離脱するか確認します。
- パス:パスを使用して、ユーザーが実際にプロダクトを使用しているときの遷移を確認します。
オンボーディング体験のパーソナライズ
プロダクトの使用状況または訪問者やアカウントのメタデータに基づいてより高度なセグメントを作成することで、オンボーディングを大規模にパーソナライズできます。これにより、特定の役割、権限レベル、または業界に合わせてオンボーディング体験を調整できます。より強力にセグメント化するためにSFDCから渡すことができるメタデータの例を次に示します。
リソースセンターを作成して、ヘルプ記事へのリンクや、元のオンボーディングフローを参照するためのオンボーディングチェックリストなど、ユーザーがサポートを受けるアプリ内の場所を提供します。
リソースセンターをセットアップするには、管理者権限が必要です。
- リソースセンター内のどのモジュールをどのセグメントのユーザーに表示するかを確認します。ガイドレベルとモジュールレベルの両方にセグメント化ルールを追加して、ユーザーに関係があるヘルプだけを表示することができます。一般的な例として、オンボーディングチェックリストモジュールを最初の30日以内の新規ユーザーにセグメント化したり、特定のユーザーペルソナまたはアカウントタイプに対して特定のガイドをセグメント化したりすることがあります。
- インテグレーションモジュール(ナレッジベースインテグレーションやライブチャット)のセットアップを考えており、アカウントでインテグレーションが有効になっている場合は、[+インテグレーションを追加(+ Add Integrations)]ボタンをクリックして一時的にインテグレーションハブに移動します。インテグレーションを追加すると、リソースセンターにモジュールオプションとして表示されます。
- 段階的な手順はこちらで確認できます。
ベストプラクティス:リソースセンターの本番稼働準備ができたら、リソースセンターウィジェットを指すツールチップを作成して配置し、アプリ内のヘルプが参照できる新しい場所があることをユーザーに知らせます。方法が分からない場合は、弊社のテクニカルサクセスチームにお問い合わせください。ご支援いたします。